189回 難治性うつ病に対する新たな治療薬につながるかも・・

 

 

 子供のころから、呑気ものと言われ続けて、数十年、未だに呑気なせいか、うつ病のカケラさえも見当たらない私ですが、世の中には、深刻なうつ病の方が増えていると言われています。

 

 統計によれば、10人に1人が、一生のうちに、一度は、うつ病を発症するとのことです。

 

 自殺者は減少傾向にあるようですが、それでも、一時期年間3万人を超えていたということですので、うつ病は、命に係わる病と言えます。(自殺者がすべて、うつ病ということではありませんが・・)

 

 そんなうつ病の方の中でも、特に、治りにくい「難治性うつ病」に効果がありそうな新たな治療メカニズムを発見したという事ですので、お近くに、お困りの方がいらっしゃったら、教えてあげてください。

 

では、論文をどうぞ

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<概要>

 

 現在、うつ病治療には、第一選択薬として、SSRI※5に属する抗うつ薬が最も広く使用されていますが、その寛解率※6は半数にも及ばず、SSRIが効かない難治性うつ病に対して新たな方法や治療薬が待たれています。

 今回、島田教授らのグループは、セロトニン3型受容体に注目してマウスの脳を解析し、セロトニン3型受容体を刺激すると、SSRIによる抗うつ作用とは異なる、まったく新しいメカニズムで抗うつ効果が得られることを明らかにしました。

 今後、セロトニン3型受容体を標的として、SSRIが効かない難治性うつ病に対する新たな治療薬の開発が期待されます。

 

(後略)

 

(用語説明)

※5 SSRI(Serotonin selective reuptake inhibitor;選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
 

 現在、うつ病治療に、第一選択薬として全世界で最も広く使用されている種類の抗うつ薬である。しかし、その寛解率※6は半数にも満たないとされており、SSRIが効かない難治性うつ病患者が少なくないことが大きな問題となっている。

※6 寛解
 病気の症状が一時的あるいは継続的に軽減し、安定した状態のこと。

 

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 今回の研究は、新しい治療のメカニズムの解明ですので、すぐに、お薬が開発されるということではないのですが、セロトニン3型受容体を刺激すると良いらしいので、セロトニンをたくさん食べると、効果があるかもしれません。

 

 セロトニンは、ハッピーホルモンとも言われていて、不足すると、うつ病になりやすいことがわかっています。

 

 なので、脳内でセロトニンを増やしてあげると、脳が勝手にハッピーになってくれます。

 

 セロトニンは、食べ物にも含まれていますが、残念ながら、脳関門という脳の入り口を通過できないため、食べても意味がありません。

 

 ということで、セロトニンの増やし方は、こちらをどうぞ↓ 

第97回 ハッピーホルモンでエイジングレス!(セロトニン編)

 

ついでに、ハッピーホルモンシリーズもご覧ください

第95回 ハッピーホルモン「ドーパミン」報酬中枢の活性化が免疫機能を高める

第96回 ハッピーホルモンで、エイジングレス!(エンドルフィン編)