177回 疲労倦怠感は脳内炎症が引き金
(途中、難しいことばっかり書いてありますので、一番下のミトコンドリアって書いてあるところまで、すっ飛ばしても結構です)
病気でもないし、そんなに無理もしていないのに、倦怠感が抜けない時って、多くの方が、1度や2度は、経験したことがあるかと思います。
今回分かったのは、病気の時に感じる倦怠感と、病気が治ったときに感じる倦怠感は、脳内においては、別のメカニズムで起きているとのことです。
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<ポイント>
・末梢組織の疑似ウイルス感染は、脳内での炎症性物質分泌を促進
・発熱と疲労倦怠感は、別のメカニズムで起きている
・今後の研究進展で、疲労倦怠感の治療法の開発に期待
疲労には、肉体疲労や精神疲労、病気に伴う疲労などがあります。
例えば、私たちがインフルエンザにかかると、発熱や筋肉痛とともに強い疲労倦怠感に襲われることがあります。
近年では、疲労は脳で感じ、また、疲労による作業効率の低下にも脳が深く関わっていることが分かりつつあります。
しかし、ウイルス感染による疲労倦怠感の発症に関する脳の仕組みについては、よく分かっていませんでした。
(中略)
インフルエンザなどのウイルス感染に伴う疲労倦怠感は、脳内で、「IL-1b」が産生されることが引き金となって起きること、また一方で、脳内で作られる「IL-1受容体アンタゴニスト」がその作用に対抗して疲労倦怠感からの回復を促進していることが明らかになりました
今後、さまざまな病気に伴う疲労倦怠感の治療法の開発につながるものと期待できます。
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ウイルス感染すると、脳の中で、「IL-1b」が作られることで、疲労倦怠感を感じ、「IL-1受容体アンタゴニスト」が作られることで、疲労感がなくなります。
なので、原因はわからなけど、倦怠感が抜けないという方は、脳の中で、「IL-1受容体アンタゴニスト」を作れば、良いという事になります。
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IL-1受容体アンタゴニストとは、
拮抗物質。受容体と結合する性質はあるものの、その受容体が担う生理反応を起こさない物質。
アンタゴニストが多量に存在すると、本来結合すべきサイトカインが受容体と結合できなくなるため、その作用を阻害する効果がある。
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ちょっと、難しい説明ですが、要は、倦怠感を感じさせている脳内物質の働きを阻害することで、倦怠感を感じなくなるということです。
つまり、慢性の倦怠感があるかたは、アンタゴニストってのをたくさん作ればいいのですが、論文には、作り方は書いてありません。
結局のところ、薬の出現を待つしかないのですが、脳の中で作られる物質なので、代謝を活性化させれば、自ら作り出すことができるかもしれません。
で、代謝を上げるには、まずは、ミトコンドリアの活性化なので、こちらをご覧ください↓
「第11回 お肌が若返る?ミトコンドリアの活性化でリターンエイジング?」
ご検討をお祈りいたします。