エイジレスの144回 ビフィズス菌とアルギニンで寿命が伸長! 脳のアンチエイジング効果も
普段の何気ない食事の中に、アンチエイジング的に意外な効果があることは、よくあることで、日本食も、栄養的に褒められるような構成だったとわかったのは、栄養学が進歩した戦後の話です。
で、今回の話も、普通に食べているかもしれない食材のお話です。
<予備知識>
・アルギニン・・天然に存在するアミノ酸のひとつ。食物では、お魚、肉類、ナッツ、大豆、玄米、レーズン、エビ、牛乳などに多く含まれる。
・ビフィズス菌・・グラム陽性の偏性嫌気性桿菌(へんせい けんきせい かんきん)の一種。ビフィズス菌は、糖を分解して乳酸、酢酸を作るヘテロ乳酸菌の仲間でもある。腸内、特に、赤ちゃんの腸にはたくさんいる。桿菌(かんきん)とは、円筒形の菌の総称。
では、本文をどうぞ
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〈すべての個体で大腸内ポリアミン濃度が上昇〉
「アルギニン」の経口投与にて全ての個体において大腸内ポリアミン濃度が上昇しました。
これは腸内菌叢(きんそう)の個体差を超越した大腸内ポリアミン増強技術の開発に成功したことを示しています。
〈中高齢期からの投与で寿命が伸長〉
「LKM512」(ビフィズス菌のこと)、「アルギニン」の単独投与よりも、混合投与することで、大腸内ポリアミン濃度は効果的に上昇し、老年病の原因となる慢性炎症を抑え、寿命が伸長することを確認しました。
〈LKM512とアルギニンで脳のアンチエイジング〉
加齢時のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に必須の、脳のアンチエイジングにも着目しました。
約130匹のマウスで14ヶ月齢(日本人平均寿命換算50歳程度)から「LKM512」と「アルギニン」を投与したところ、20ヶ月齢(日本人平均寿命換算70歳程度)時点で、同成分を摂取していなかったグループと比較して空間学習・記憶力の成績が良かったことを確認しました。
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またまた、用語説明です。
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*QOL・・クオリティ・オブ・ライフ。生活の質。生命の長さのみに注目するのではなく、人間らしく、満足して生活しているかを評価する概念。
*ポリアミン・・ポリアミンはすべての生物種の全細胞に普遍的に存在し、DNA、RNA、およびタンパク質の合成や安定化、細胞の増殖や分化など多方面の生命現象に関連しており、細胞の正常な活動のために必須の物質。
特に、老年病の主要因である慢性炎症の抑制に有効で、健康寿命との関連性が注目されているほか、最近は脳機能への関与も示唆されている。
しかしながら、加齢に伴い産生能力が低下することから、生体外から摂取することでアンチエイジング効果を得る試みがなされている。
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長くなりましたので、結論です。
ビフィズス菌系のヨーグルトと、お魚、肉類、ナッツ、大豆、玄米、レーズン、エビ、牛乳などを一緒に食べると、元気に長生きできますとういことなので、毎日、摂取してみては、如何でしょうか?
既に、食べてるよ~という方は、そのまま、お続けください。
きっと、いい事があると思います。
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