120回 ストレスホルモンで子孫が賢くなる・・かも
子供の教育で悩んでおられるママの皆様に朗報です。
ママがストレスを感じると、子供の能力がアップするらしいです・・
(にわかには、信じがたい話です)
こんな論文です。
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今回、Isabelle Mansuyたちは、マウスの実験で、母親からの分離や母体へのストレスを突然引き起こし、それを反復させて、どのような影響が生じるかを調べた。
具体的には、雄の仔マウスを母親から引き離し、それと同時に母親に拘束ストレスを加えた。
そして、ストレスを受けた親による子育てによって、雄の仔マウスを成長させた。
こうして成長した雄の仔マウスの子孫にさまざまな行動試験を実施したところ、目標指向行動と行動の柔軟性の点で、対照群より優れていた。
また、それに伴って、ミネラルコルチコイド受容体遺伝子にエピジェネティックな変化が生じていることも判明した。
この遺伝子は、ストレス応答に深く関与していることが既に明らかになっている。
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つまり、ママねずみにストレスを与えた後、子供を育てさせると、りっぱな子供に育つという話です。
で、その影響は、遺伝子にも表れるということです。
エピジェネティックな変化とは、遺伝的な変化が、生まれた後(後天的)に起こる現象で、例えば、全く同じ遺伝子を受け継いだ双子が、年とともに違いが大きくなってくる要因とも言われています。
一般に、人はストレスを受けると、「アドレナリン」というホルモンを放出して、身体を興奮状態にすることで、ストレスから、身を護ろうとします。
ストレスを受けても、最初の内は、意外に元気なのは、アドレナリン効果もあります。
ところが、ストレスを受け続けると、アドレナリンが減って、変わりに、「コルチゾール」というホルモンを放出します。
副腎皮質から分泌されるホルモンで、糖代謝をはじめ、タンパク代謝、脂質代謝、電解質の代謝、骨代謝、さらに免疫機構にも関与しており、生命維持に不可欠なホルモンです。
炎症を抑制する作用もあります。ストレスに関与し、過度なストレスを受けると分泌量が増加しますが、その反応はとても敏感で、ストレスホルモンとも呼ばれています。
また、寝ている間や起床後すぐのエネルギーをつくるために体脂肪を分解、燃焼を促進する働きがあるため、最近は女性誌のダイエット特集でコルチゾールの名前を見ることもあります。
この段階までは、代謝も活発になるし、寝ている間にダイエットにもなるので、ストレスも悪くないという話です。
ママねずみが、このような状態になって子育てすると、子供に遺伝子にエピジェネティックな変化が生じて、優秀な子に育つのだと思います。
ところが、さらにストレスがかかると、ストレスホルモン「コルチゾール」が過剰に分泌されて、クッシング症候群、ストレス、うつ病、神経性食欲不振症、免疫力低下などを引き起こすと言われています。
また、コルチゾールが増えすぎると、セロトニンという食欲を抑えるホルモンが減って、爆食いになることもあるそうです。
そんな時には、ビタミンC と DHAです。
コルチゾールの分泌を抑える効果があるらしいです。
お子様のためにも、果物、野菜、青魚をたくさん食べて、軽いスポーツや散歩などをして、適度なストレス状態を維持しましょう!