第75回 若返り薬と言われた成分たちの今 (コードネームG5編)
コードネーム”G5”は、ロシア発の若返り薬で、元々は、幹細胞を利用した治療方法を開発する目的で研究が行われてきた物質のようなのですが、実は、その正体は、よくわかりません。
幹細胞とは、特定の組織や臓器に成長する元となる細胞のことで、次々を新しい細胞を作り出して、組織や臓器の細胞をいつも新鮮な状態に維持してくれる細胞です。
美容の観点で言えば、お肌の幹細胞が頑張ると、ターンオーバー(肌細胞の入れ替わり)が正常に働いて、いつもピチピチなお肌を維持してくれるということです。
幹細胞治療の危険性
あくまでも、ロシアでの話ですが、新薬を開発した企業の経営責任者アンドレイ・アルタモノフおじさんは、「ロシアの声」に次のように言っているとのことです。
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―現在、どのように治療が行われているか?
骨髄から幹細胞が作られ、培養され、血液の中に戻される。細胞の外で培養されたこれら細胞は、血液中に紛れ込み、はや見分けのつかないものとなる。これら細胞は損傷した器官に送り込まれることもあろうが、全く健康な器官に派遣されてしまうこともあり得る。そして、たとえば、心臓に肋骨を生やしてしまうようなことにもなりかねないのだ。もはや、本質において、器官にとって「他人」である細胞なのだ。
(続きは: https://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2013_02_04/103554787/)
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心臓に肋骨とは、恐ろしいお話ですが、現実には、このような形で、治療に利用されることはないので、ご安心ください。
また、日本でも、幹細胞コスメなんてのがありますが、コスメに使われているのは、細胞そのものではなくて、エキスですので、絶対に肋骨は生えません。(顔に肋骨生えたら、怖いですし・・・)
で、この問題を解決したのが、コードネーム”G5”という薬です。
若返り薬 ”G5”
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この薬品は、骨髄に命じて、新規に幹細胞を製造させる。その幹細胞たちは、自ら損傷した器官を発見し、その再生に取り組む。専門家らの言葉によれば、「G5」には「ホーミング(追跡)」機能がある。この「修理工」細胞たちは、汗や血のように体外に出て行かず、体内に留まり、体内をめぐり、修理を続ける。この薬品は言わば再生医療界に新たに設けられた最上位ランクに属する薬品であり、世界にその類を見ないものである。
(続きを読む: https://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2013_02_04/103554787/)
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一般に、幹細胞治療は、身体の中から幹細胞を取り出して、細胞を人工的に培養して増やしてから、体内に戻すという方法でして、”G5”のように、体内(骨)にある骨髄に幹細胞を作らせるという方法は、なかなか画期的な方法ではあると思うのですが、”G5”なるものが、どういうものなのかわからないので、何とも言えません。
試してみたいと思われる方は、開発した企業があるロシアのノヴォシビルスクってところに行って聞いてみてください。私は、国産の技術であるiPSの技術が実用化されるのを、待っていたいと思います。