bjork Vespertin

[rockin'on]
このアルバムは私にとって冬みたいなアルバムなの。真っ白で、雪がたくさん降っていて。
そんな冬のある日、自分は家の中にいて、ホットココアを飲んでいて、1日中自分だけ、たったひとりでいて。それって天国みたいじゃない?
自分自身と美しいコミュニケーションを取っているみたいな、そんな時間なわけ。
私は宗教を信じていないの。いろんな理由があって宗教とはうまくやっていけないのね。
これまでの3枚のアルバムっていうのは、私の宗教に対する疑問点がそのまま示されたアルバムだっていう言い方はできると思うな。
「ヴェスパタイン」では初めて教会の音とか、宗教的なメロディが生まれたわけでしょ。だからこれはわたしが生まれて初めて、自分のプライドを呑みこんで、自分にも実は信じているものがあるって告白してしまったアルバムなの。
[SPUR]
わたしはすごく内向的な人々に感心をもってて、自分自身との関係を描くような音楽を作りたかったの。
だからわたしは、人々が家で独りで過ごしている時に聴けるアルバムにしたかった。すごく心地よくしてくれて、独りでいることが苦にならないアルバムを。
みんなに、自分とのいい関係を持ってもらうための、ベッドを作ってあげようという試みだったのよ。
[bjork.com]
私、このアルバムでパ ラダイスを築き上げようとしている自分に気づいたの。こんなこと人生で初めてよ!。繭をね。私っていつもリアルと荒涼さを求めるパンク族だったの。このアルバムでは一部繭を作ることについて書いているわ。逃げ場所のような天国をね。たとえ、作り物だって分かっていてもね。
この繭はどこにでも持っては行けないわ。これはある場所に来るとバッと出来上がるのよ。それでもみんなはこの繭が存在する権利があるって信じているの。なぜって人間にはそういうものが必要だからよ。
彼女の凄いところは、
”それでも”自分のアート性を信じて真摯なところ
なんで決して楽しくない小説とか
決してうきうきしない歌とか
後味の悪い映画とか
笑えない漫画とか
そういったものをつくった人がいて、読む人聞く人見る人がいるのか
私がもし表現できるとしたらそういった世界なのだけど、何年もそれはいいことなんだろうか、他人の目が気になって特化もできずにぐじぐじ悩んでばかりいるけれど
ビヨークはやっぱり凄い人。すぐ形にできて、運動神経がいい感じ。感覚神経?
アートの申し子
不幸も孤独もトラウマも自己世界の闇も愛憎も空虚も
彼女が歌うことで許されるし癒される
それは希望ではないのかもしれないけれど、紫陽花のように佇んでくれる
雨の日に紫陽花はみなくてもいいのかもしれないけれど
そこに咲いているのと咲いていないのでは大きな違いがある。