独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。
以前から読もう読もうと思っていた本です。
三洋電機の金融3社からの出資から上場廃止に至る状況とその一連のプロセスの中で会社を去った元三洋電気社員の今を追ったドキュメンタリーです。
杉並図書館で検索すると予約が70件入っていますので、この本に興味を持たれている方が多いことがうかがえます。
図書の貸出日数14日間×待機人数70人=980日
980日÷365日=2.68年!
と計算上は手元に来るまで2年半以上かかりますので、書店で探していたのですが意外に見つからず、ようやく先日阿佐ヶ谷の書店で発見、購入しました。
内容については、ご一読頂くとして、これからのビジネスパーソンにとっては、この本に書かれていることは決して他人事ではないことをまずは感じることと思います。
また、同時に逞しく生きる元社員の姿に触れることによって、改めて自らの今後の生き方について考えるきっかけづくりにもなるかと思います。
当方の場合、特に三洋電機の商品を愛用していたわけではありませんが、2000年初めに群馬県館林近くの三洋電機東京製作所を訪問したことがあります。
その時は、日本自動車工業会で安全担当事務局の仕事をしており、確か「安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)に関する取組み」 or 「リスクアセスメントに関する好事例事業所」として自動車業界の安全衛生担当のメンバーとともに事業所を見せて頂いた記憶があります。
当時東京製作所は商業用の冷凍ケース等製造の中核拠点として生産が順調な時期であり、活気溢れる工場の雰囲気を肌で感じました。
また工場では、三洋電機の安全衛生責任者の方からその取組み紹介と現場での実際の活動状況など隠すことなくまなく詳しい説明して頂いたことを思い出します。
本を読みながら、群馬の東京製作所の製造現場風景がフラッシュバックしてきました。
企業の栄枯盛衰というえばそれまですが、後半の元社員の方々が新たな道を歩んでいる現在の描写は、その厳しさとともにサラリーマンに対して勇気を与えてくれる物語になっています。
日本のモノづくり論、電機産業の現状、サラリーマンの生き方 等々
様々な切り口から読める本だと思います。
興味のある方、ご一読をおススメします。