独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。
毎月月末に公表される有効求人倍率が1.08倍になりました。
先月は、1.07倍、1年前の2013年4月は、0.88倍でしたので、何と+0.2の改善です。
都道府県別データを見ると、最高が愛知県の1.56、続いて東京の1.53、低い側は、沖縄の0.64倍、続いて埼玉の0.72倍となります。
愛知は、トヨタをはじめ自動車産業の工場、関連部品メーカーの集積県ですので、この分野の採用もなかなか大変だと思います。
当方も短期間(6カ月等)工場で勤務いただく期間従業員採用を担当(メイン担当としてではなく、応援的にですが)していたことがあります。
九州では、宮崎・福岡・長崎、東北では、岩手・青森・宮城各県のハローワークあるいはビジネスホテルなどに会場を設営、現地で面接実施という採用活動を行いました。
こういう人出不足の時には、店を出しても面接者が皆無というときもあったことを思い出します。
自動車各社の短期要員確保のため、沖縄で採用活動を行っている企業は最近多いと思います。全国的に見ると有効求人倍率も低く、求職者が比較的多いとの判断からです。
また、沖縄には、コールセンターなどの各社のバックオフィス業務が集積しています。
昨今の人出不足の報道では、外食産業の人出不足がクローズアップされていますが、今後の求人環境の改善により、よりよい職場を求め、コールセンターなどから他産業への人材流出などの影響も出てくるかもしれません。
コールセンター業務は、一時は中国などへオフショア傾向にありましたが、回答品質の問題等もあり、日本国内回帰されてきた経緯があります。
しかしながら、こうした人出不足、賃金UPが続くと、再度海外へのオフショア検討などといったことも出てくるかもしれあせん。
人出不足は、本格的な景気回復を示す良いサインです。
せっかくの日本で発生している雇用ですので、日本成長の足かせにならないように海外労働力をあてにすることも主要な対策ですが、日本国内でこの人に対する需要を充足できるように様々なマッチング施策をより進めていく必要があるかと思います。
外食産業での深夜時間帯(22:00~5:00)のバイト時給の上昇が話題になっています。
これなど、昼・夜の勤務シフトではなく、例えば朝4:00(あるいは3時)開始の早朝シフトなどを設定し、朝に強い高齢シニア層(ステレオタイプ的な見方ですが、自分が加齢とともに朝苦にならなくなってきたこともあり)の活用など、世代間での勤務シェアリングなども可能性あると思います。
バブル崩壊以後、最大の数字となった有効求人倍率を見ていろいろ思った次第です。