検討開始のニュースが報じられていました。
猪瀬東京都知事は、まずは年内にも六本木~渋谷間の24時間運行を開
始する旨、言及しています。
24時間運行となると深夜時間の就業問題がポイントとなります。
深夜勤務については、1999年4月の女性深夜勤務の関する規制廃止が
最近の法改正では目新しいところです(今振り返ってみるとつい最近まで女
性の深夜勤務が制限されていたこと自体が何となく違和感を感じるくらいで
す)
この時には、その影響の大きさを懸念して法改正施行にあたっては、国会
でも付帯決議がつけられ、多くの対策がこの解禁に伴い、措置されました。
(このときの法改正については、別途あらためて振り返ってみたいと思います)
また、一方では今後の高齢者雇用安定法の施行に代表されるように65歳
以降(これからは70歳75歳!雇用と更に後ろへの雇用義務化も現実化)
の雇用は、社会保障の給付・財源上、大きな課題になっています。
このニュースを聞いてふと頭をよぎったのが、「夜が延長されるということで
なく、朝が早くなった」という発想もありかなということです。
自分自身の実感ですが、若い頃と比べて朝早く起きることが苦ではなくなっ
てきました(当方50過ぎ)
現に朝の早朝ラジオを聴いているリスナーの多くはシニア世代だと思います。
また、当方長年坐禅修行に励んでおり、年数回は泊りで坐禅会(接心といい
集中的に坐禅を行います)に参加しておりますが、禅寺の起床(振鈴といい
ます)は、夏3:30、冬4:00といったところです。
禅寺の例は極端ですが、若者が概して苦手とする早朝の時間帯をワークシ
ェアならぬシフトシェアでシニア世代が担えないかという発想です。
(もちろん、個々人によるところ大であり、「若者=朝弱い、シニア=朝強い」
というステレオタイプ的な分類には無理があることは承知しておりますが)
夜の延長としての深夜の時間帯を若者が担当し、早朝をシニアがその役割
を担うことにより、新たな就労の機会も出てくるのではないかと考えます。
深夜早朝の時間帯での勤務ですので、防犯対策、健康対策などを講じてい
く必要はあるかと思いますが成長戦略の一環としてのインフラ整備の仕組み
として、こういう発想もありかなと思う次第です。
TVを見ていると「そろそろ終電なんで」という帰りのタイミングが掴みにくくな
るという街の声がありましたが、交通機関ネックが無くなることにより、深夜
残業への歯止めが無くなるなどの懸念もあるかもしれません。
「昼夜関係なく活動できる体制を整備していく」
vs
「昼間働き、夜は休む」
この問題は、結構大きな社会のパラダイムチェンジかもしれません。
タクシー業界、ネットカフェなど売上減が予想される業種もあり、単なる利便性
アップということだけではすまないようです。
また、じっくり考えてみたいと思います。

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