それは突然の出来事だった。
その夜、私が仕事から家に帰ると、
いつも出迎えてくれるはずの妻の姿がない。
恐る恐る寝室に入ると真っ暗な部屋に妻が佇んでいる。
妻は泣いていた様子だった。
私が声をかけると、元気のない声で答えた。
「このまま、子供ができないなら、私は別れたい」
それは崖から突き落とされるような、
目の前が真っ暗になった。
私は妻が落ち着くようなだめたがすぐその言葉が本気で言っているのがわかった。
妻の目がそう語っていた。
妻と交際し夫婦になり、現在に至るまで約4年半。
確かに他人を知ったというのには短い期間かもしれない。
僕はきっと事の重大さが理解できていなかったのだ。
セックスレスやマンネリになる事は女性を深くきづつけるということ。
医者に行ったりと、それなりの努力をしたつもりだったが、
愛する人を守るには、足りなかった。
彼女にとって、子供の存在という事は何よりも大事な事だったのだ。
その夜は、真剣に話し合い考えなおしてほしいとなんとか説得した。
そして、私は愛する妻のために心を入れ替えた。
そして、しばらくしてある転機が訪れる。