今朝、うえだの実家父がまたやってきました。時々このブログに登場するの父。今日はお客様のいない時間だったので、内心「ほっ」としました

今日は、1歳にも満たない孫娘(私の姪っ子)をおんぶしての登場。孫は父の背中でにっこりと愛想を振りまいておりました。

私には9歳はなれた妹がいます。私たちが幼かったころころ、父は妹をよくおんぶしていました。

おんぶしながら台所で魚をさばいたり、掃除したり、散歩したり。

母と同じように、得意な家事をこなしている父。

その背中にはよく妹がおりました。

もちろん母もおんぶはしていましたが、父のほうが長い時間おんぶしていられるので、印象が強いのだと思います。


子供をおんぶすると、大人は子供と一緒に働けるし、子供はおんぶされるものだと私は小さいころから思っていました。

風呂上りによく着物を着ていた父は、いつも居間に着物と帯がありました。その黒い帯で妹をおぶうのです。


他の家族が手伝えるときは背中に妹を乗せ、そうでないときは座布団や椅子を上手に利用しながらおんぶしていました。重心を高くすることや、赤ちゃんのお尻をすっぽり包むコツは父から学びました。

寒い冬は、その上から赤い亀の甲を着ておりました。
私の中学時代のジャージーをはいてもなんとも思わない父ですから、赤い亀の甲くらいへっちゃらです。


父が、1本の紐を使い、軽々とおんぶして家事をこなす姿に、小さな幸せがそこにあるように思いながら私たちは育ちました。

ですから、私にとっておんぶとは1本のひも&亀の甲で、大人の背中と赤ちゃんのおなかがぴったりと密着し、赤ちゃんはそこを心地よく思う、という思いがあります。
いまの『リセッツ昔ながらのおんぶ紐』の原型は、父の着物の帯なのです。

そして、おじいちゃんになった父は今は孫たちをおんぶしています。


私たち娘も、子供がぐずっているのに手が離せないときは「じいちゃん、おんぶお願い」とよく頼んだものです。それを嫌とも言わず、ずーっとおんぶしている父。しかもいつも何かして働きながら。


今日も、半日ほどおぶっていたに違いない・・・。