もう6年も前の事だ。
当時、一戸建ての家を中古で購入し
日の良い時に、と先に液晶テレビだけを入れておいた。
引越しはゴールデンウィークを使って
ゆっくりやろうと、呑気に構えていた。
新しい家は土地の地盤が強いのと
山の麓から数キロ離れている事、
周りに氾濫しても騒ぎになるような河川がない事、
そんな好条件が重なって
自然災害には全く縁のない場所だった。
14:40、私は銀行に記帳する用事があり
街中でも都心部の商店街にある大きな銀行の駐車場に車を停めていた。
義理妹からの電話で、他愛のない話をしていたが
風が強いのか車がかなり揺さぶられた感覚になる。
義理妹が「地震だ!ごめん、ちょっと見てくるから切るね」と。「アタシも15時過ぎたら銀行閉まっちゃうからまた後でね」そんな会話で電話を終えた。
銀行に入りATMに行くとATMは故障で使えなくなっていた。
傍にいた女性店員に「あら?故障ですか?15時間に合うかと思ったのに」と言うと
「さっきの地震で全部システムダウンしてしまったようで。復旧の見通しもまだ何とも言えません」
アタシが体感したのは震度3くらいの地震。
外にいて、停めた車の中で、話をしていたのだから
実際のソレよりは軽視していたのに間違いない。
その時、引越しの済んでない旧我が家には
セキセイインコを飼っていて
シェルフの上に3つの鳥かごを置いていた。
突然、鳥かごが倒れてやしないか不安になり
すぐ家路を急いだ。
途中、会社から従業員が全員駐車場に出て何やら話をしていたり、街中いつもと少し違う緊張感や焦りが走っていた気がする。
家に戻ると旦那と息子が家下にある自営店舗にいて
「大丈夫だった?」と血相を変えてきた。
アタシが体感していた状況を遥かに上回る惨事だったらしい。
慌てて階上に行き、鳥かごの鳥達を確認。
みんな大丈夫。
そして改めて部屋を見回すと
割とあちこち物が落ちていて散乱していた。
でもそれもまだ想定内だった。
階下の店に行くと、店の水槽の水は飛び出し、
壁には亀裂が入り、旦那と息子が片付けた後だから大して驚きはしなかったものの
テレビをつけて初めて
シャレになってないと思った。
最近、やたらとあの時の映像を見る。
今、こんなドン底で底辺の暮らしのアタシでも
この方達には頭が上がらない。