今回から4回にわたり、リルジュの成分説明をお届致します。

特別講師として、長年エステ業界でご活躍され、豊富な知識と経験をお持ちの、田村雅美さんをお招きし、インタビュー形式でお届けしたいと思います。

田村さんとリルジュとの出会いは、アメリカのセレブ向け高級化粧品がきっかけです。その商品は、グロスファクターを使用した高級化粧品なのですが、田村さんはもともとそちらの化粧品を使っていらっしゃいました。

ただ、毎回海外からのお取り寄せとなるため、日本の化粧品で同じ成分を使っているものはないのかと探していらっしゃったそうです。

そこで、「RERUJU」と出会った、というのが経緯です。

その出会いをきっかけに、リルジュのアドバイザーとして関わっていただいております。

それではまず、リルジュに配合された一つ目の細胞活性成分「EGF」について、伺っていきたいと思います。

――― 本日は、お忙しいところ、お時間を頂きましてありがとうございます。それでは早速、EGFとは何ですか?


田村さん EGF(Epidermal Growth Factor)というのは、「上皮細胞増殖(成長)因子」 のことで、簡単に申し上げますと、怠けようとする細胞に喝をいれるものですね。EGFは、53個のアミノ酸から形成されるタンパク質の一種でして、たんぱく質としては、相当小さいほうですね。

――― それでは、EGFとは、どのような構造をしているのでしょう?

田村さん
 皆さんよくご存知のように、タンパク質というのはアミノ酸がいくつも連なって形成されているものです。この小さな鎖の中にジスルフィド結合(-S-S-)が3つも含まれています。ジスルフィド結合というのは、イオウを含んだアミノ酸の一種であるシステイン(HSCH2CH(NH2)CO2H)のチオール(-SH)のところがくっついてできるものなんですね。シスチンといいます。

例をあげるなら、パーマですね。
これは「シスチン結合の還元・酸化など化学反応を意図的に起すことにより毛髪の構造・形状を変化させた上でそれを固定する」ということなのです。

まず、一液でシスチン結合を切り離します。次にロットを巻いて髪の形状を固定しますね、その状態で2液をかけると思うのですが、ここで切れたシスチン結合を再結合させているのです。

このシスチン結合はとても繊細なもので、少しでも還元反応が起きるとすぐ切れてしまいます。

53個のビーズでできたひもの3ヶ所を細い糸でフックのように留めた感じとでも申しましょうか、相当デリケートにまとめたイメージです。保存状態が悪いとすぐに形が崩れてしまいまして、そうなるともうEGFとしては使いもんにならないのです。

―――EGFはどのように働いていくのでしょう?

田村さん このデリケートでコンパクトなEGFが、細胞の表面にあるEGF受容体に受け入れられるわけです。受容体は大きいですよ。先ほどのような一次構造の表現をすれば、1186個のビーズからできているわけです。

あまりに大きすぎて、半分位は細胞の中まで食い込んでいます。この受容体が半分細胞内に入っているからこそ、「EGFを収容しました」ということを伝えることができるんですね。この後、EGF受容体の二量体化→細胞内領域でのチロシンのリン酸化が引き金となって、細胞内部の情報の伝達経路が開始されます。

このシグナル伝達の過程はかなり複雑で説明は省略させていただきますが、最終的には「EGFを受容しました」という情報は、細胞の核内に届くんですね。受取ったほうの細胞にとってこの情報は、「怠けていないで活性化しなさい!」という意味になるんです。そこでなまけていたDNAの一部がおもむろに働きだすということなんです。

―――そうやって急かされて動き出した細胞が、「コラーゲンを作らなければ!ヒアルロン酸を作らなければ!」と動き出す訳ですね。

田村さん そういうことです。

―――本日は長い時間本当にありがとうございました。とてもわかりやすくご説明いただき感謝しております。

田村さん こちらこそ、ありがとうございました。

―――次回はFGFについてお届けします。

田村雅美さんプロフィール
「女性に生まれた限りは飽くなき美の追求を」と興味のあった美容業界に飛び込み、エステで長年経験を積まれました。そしてご自身の身体が弱かったことと「健康」あってこそ美しさに通じるという考えの下、精力的に活動をされており、フリーのモデルとしても活動されています。