家福の愛車、サーブ900 カブリオレについて。
サーブというのはSAABという車のメーカーで、
Svenska Aeroplan AB(スウェーデン航空機株式会社、の意)の頭文字が由来だそうです。
つまり、もともとはスウェーデン政府が戦争のために軍用機を作るために設立した会社だったようです。
そして、終戦後に民間用に車を作り始めたということです。
そのラインナップは9-3、9-5と9から始まります。
このことから「9」は民間向けナンバーであり、つまりは平和の証であると言われています。
平和の証である車に乗る家福という名の男。
これだけだといかにも幸せ、という感じがしますが、話はここで終わりません。
サーブ車のシンボルマークは、架空の動物「グリフィン」です。
「鷲の頭と翼」(金色)&「ライオンの胴体」(白)の結合体であるグリフィンは古くから多くの物語に登場します。
グリフィンはどのような役割を持っていたのでしょうか?
ヨーロッパ中世においては悪魔とされたり、また、カトリックの七つの大罪のうち「傲慢」の象徴とされています。悪いイメージですね。
しかし、一方ではグリフィンは良い象徴としても使われているのです。
有名なダンテの「神曲」のなかで、グリフィンのライオンの胴体の白い部分はキリストの人性を表したものだと解釈されています。つまり、キリスト的なものの象徴として捉えられています。
以上のことから、グリフィン=悪魔&キリスト、どちらの象徴にもなるわけです。真逆ですね。
村上春樹さんの小説においては、たとえば「ダンス・ダンス・ダンス」の僕のスバル、五反田くんのマセラティ、「海辺のカフカ」の大島さんの乗るマツダ・ロードスターのように、車はそれを所有する登場人物の隠された本質を表していることがあります(これは過去の「ダンス・ダンス・ダンス」の記事に書いてます)。
この「ドライブ・マイ・カー」でも同じように、サーブ900が家福の本質を表しているとすると、家福はキリストと悪魔という相反した性質を持っているということを示唆しているのではないでしょうか。
写真は順番に、家福の乗っている車のサーブ900、伝説上のグリフィン、サーブ車のエンブレム。


