今年の若布刈りが無事終了した
 
 
「販売不振による価格低迷や
 
冷水接岸による品質低下への懸念」
と生産者としては必ずしも満足のいくシーズンでは無かったが、
新たなる生産システムを構築した年でもあった


『ツットン』
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間引き作業までは『ツット』だった。

ピカチュウがライチュウに変化したように、

彼は今年の若布刈りで『ツットン』に進化した
 
 
耐久性がありハングリーだグッド!

間引き作業も若布刈りも初めての彼に、
 
25年やって来た私と同等のものを求めた。
 
『初めてなんだから社長みたいに巧く出来るわけないですよ
 
『いや出来る。単純な作業なんだがら。気持ちの問題だ』
三日目には同じスピードで刈れる様になった。
 
誰が決めたんだ?!
 
初めての奴は上手く出来ないなんて。
 
 
出来る様になったらクオリティを求める。
 
『速いだけなら馬鹿でも出来る、綺麗に仕上げて一人前だ!』
 
ワイフは
 
『十分使えるのに、追い込んで辞めたら元も子もない無い』
 
と言う。 周りの奴らも考えは同じだ
 
 
やらせないから出来ないんだ。
 
「あの人は良い人だ」と思われたいからきつい事は言わない。
 
それでいて『あいづ使えない』と陰口を言う。
 
だったら最初から言った方がお互い気持ちいいだろう。
 
 
3月はボイル、塩蔵作業をワイフと3人でやっていた。
 
ある日、ワイフがめかぶを袋詰めしている間に
 
2人でもその工程が完結する事に気付いた
 
次の日からワイフは芯抜き作業へ。
 
 
仲間達は4,5人でやる作業をうちでは2人でチョキ
 
当然、作業が終わるのは毎日最後
 
私は他の経営者の倍の仕事している。

だから従業員にも同じものを求める。
 
隣の従業員に『奴隷みたいに稼がせられで!』
 
とツットンはからかわれる。
 
けれでもツットンは彼の倍のギャラを貰っている。
 
『ちよまるの仕事場には金が転がっておる!
 
稼げばギャラは思いのままだ』
 
ツットンを鼓舞する。
 
 
 
昨日の最終日、今話題の晴子と同じ研究所の
 
客員研究員だと名乗る青年が助手を連れてやって来た。
 
今年は種巻きの時から、文科省から依頼を受けた
 
国家プロジェクトに参加している。
 
秘密保護法に抵触するので詳しくは話せないが、
 
若布の生育調査がメインだ。
 
6時の出航を前に、
 
『おっ!?ライフジャケット着て来たな。今日はちょっと
 
うねりがあるから気をつけろよ!』
 
『落ちた時は助けてやるけど、船がひっくり返ったら
 
船長が先に避難するのが今世界のトレンドだからな』
 
と訓示した得意げ
 
2人は苦笑いしていた。
 
 
10分もすると助手は天を仰ぎ寝そべり、
 
晴子の元彼?は生あくびをする
 
船酔いの辛さは漁師なら誰でも経験済み。
 
しばらくからかっていたが、仏心が出て帰港する事にした。
 
『俺日本の船長だがら、お客さん優先な得意げ
 
『有難う御座います
 
2人を陸に上げ一時間弱若布刈りをした。
 
ツットンが、
 
『二人を上げる往復の時間が有れば、
 
終わってましたね得意げ』と得意そうに言う。
 
二日前君は、
 
『スプラッシュマウンテンより危ないですよー
 
とビビってたよね
 
 
ツットンのおかげで、
 
楽しい漁師生活がまだまだ続きそうだグッド!