コメント欄に、

どうして自閉症の子に、
叱ったり否定したりしてはいけないのですか?
と、質問をいただきました。

このような質問は、YouTubeでもいただきます。


なぜ強く叱らないのですか?
甘やかし過ぎなのでは?


私もはじめの頃は、
叱ることも必要だろうと、甘やかしちゃダメだと思っていました。


しかし、
結論からいうと、叱っても意味がないんです。
むしろ逆効果なんです。
正したい問題行動が余計に酷くなるからなんです。
叱れば叱るほど、苦しむのは私と息子なんです。


叱らないって簡単じゃないですよね?
ダメって言葉を使わないって難しいですよね?


私はもともと強く叱るタイプではないですが、
例えば息子がジュースを飲んでいて、
誤ってこぼしてしまうことってありますよね?
そこで、

コラ!ダメでしょ!
もうジュースあげないからね!

と言ったとしましょう。
すると息子は大きな声をあげたり、
イライラして自害・他害に走ったり、
泣き出してしまったりして、
パニックに陥ってしまいます。

そして、一度ネガティヴになってしまった感情はなかなか元には戻りません。
寝るまで続くこともあります。
気持ちの切り替えが本当に本当に難しいのです。
当然私も一日中気が滅入ってしまいます。


では逆に、

ジュースこぼしちゃった?大丈夫だよ。
タオルで一緒に拭こうね。
今度はこぼさないように、こっちにコップ置こうね。

と、優しく言ってみたとしましょう。
息子は暴れることもなく、
こぼした時の対処もおぼえ、
私もその後はイライラすることなく過ごすことができます。


この場合ジュースをこぼしてしまった瞬間のイラっ!をいかに抑え込めるか。
私は色々なことを考えます。
今ここで感情のままに叱って、
一日中嫌な気持ちで過ごすのか。
今この瞬間イライラをなんとか抑え込んで、
一日穏やかに過ごすのか。

後者を選びますよね?
文字にすると簡単なようですけどね。


発達障害児の場合、叱られていること自体をうまく理解することができないこともあります。

曖昧な部分を理解することも難しく、
0か100、
白か黒、
やるのかやらないのか。
日常の言葉かけも、慎重に言葉を選択して接するようになりました。


なので問題行動をやめさせるのではなく、
良い行動を促すというアプローチの仕方をします。
問題行動を減らすという感覚ではなく、
いかに成功体験を積み上げていくかということに重きをおきます。


偉そうなことを言ってますけど、
なかなかうまくいきませんけどね。

良い行動を促しても、
うまくいかないことも多いです。

弟もいる時は、より気を遣います。
ただ、叱ってうまくいったことはおそらく一度もありません。
その場面では一時的にやめたとしても、根本的な解決にはならないのです。
その問題行動がなくなることはないのです。
なので必然的にそういうアプローチになっていきます。


もう一つは、
日々幾度となく繰り返される問題行動に対して、
いちいち怒鳴りつけたり
イライラしたり叱っていたら
息子と私自身の精神が、まずもたないと思います。
生活も楽しくありません。
それこそ親が精神疾患わずらいます。
息子にも二次障害がでてしまいます。


忍耐です。
毎日人間力試されてます。
息子のため、自分のため、将来のために、今頑張っておこう!と
日々自分に言い聞かせてます。


いまや私自身の心も広くなって、
ちょっとやそっとのことでは笑い飛ばせるようになりましたが、
成長するにつれ、より深刻な問題もでてきています。
常に心に余裕をある程度もたせておくという意味でも、
「叱らない子育て」は良いと実感しています。



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