~現在 某所~
あの時捨て、忘れたはずのロイゼルの顔
見た瞬間五感の全てが歪む
体感温度が急に下がり世界の味も空間のにおいもわからなくなった俺の位置さえ見えない
それは一瞬だったが永遠のように感じた
頭をよぎったそれは 『記憶』
歪む前の使えないおちこんでる俺
その傍らで励ます忘れた存在
綺麗な光を放ちそれがある日突然嫌になって、俺自身もが嫌になって捨てたんだ
残し、守ってきたものなどない
それなのに頭から消えない
それどころか自分でもない俺の声が頭に響いてくる
『お前は俺はもろいんだよ
いつか後ろを振り向く。絶対だそれは俺が知っている』
うるさい、うるさい。そんなわけないのに蝉みたいに木霊する声
今日のはいつもよりも声が大きい
気が散って集中できない
仕方がないが、
「こんな状態で、仕事するわけにもいきませんね」
残念ですが、と付け加える。本当に残念だ
楽しみにしていたが仕方ない、もうひとつの仕事は現役の便利屋に頼むことにするか、、、、、、
携帯を取り出しかけたその先の声の主は”最凶”と呼ばれる男
依頼と報酬について簡潔に話し、さっさと携帯を閉じる
全てが黒ずんで見える。不幸に、不運に見える
黒く渦巻いてる
いつも以上に足元が見えない
嗚呼、今日はなんて不幸な日なんだろう
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