3月というと必ず口ずさむ「卒業写真」。
甘酸っぱい思い出がスクリーンに浮かぶように見えてくる。

ユーミンの歌詞のとおりに私の通った高校は電車の窓から見える。
柳の木もあった。

「卒業写真」を歌ったあと、続けて歌う「最後の春休み」。
ユーミンの歌は情景が浮かぶドラマチックなものがたくさんある。

私は高校3年のとき、定時制に通う人と交換日記を交わしていたことがあった。
カセットテープにいれたユーミンの曲を彼と交換していたっけ。
でも、会ったことはない。同じ席に座って、机の中に入れた日記を交換していたの。

毎日がとても楽しかったあの頃。すべてに光があった。
みんなどうしているかしら?
梅香です。初めてのブログのページに、久しぶりの三省のポエムの紹介です。
めらめらと燃え上がる炎を見たくなりました!
みんな、がんばろう!


  火を焚きなさい

 
                 山尾三省


山に夕闇がせまる

子供達よ

ほら もう夜が背中まできている

火を焚きなさい

お前達の心残りの遊びをやめて

昔の心にかえり

火を焚きなさい

 

風呂場には 充分な薪が用意してある

よく乾いたもの 少しは湿り気のあるもの

太いもの 細いもの

よく選んで 上手に火を焚きなさい

少しくらい 煙たくたって仕方ない

がまんして しっかり火を燃やしなさい

やがて調子が出てくると

ほら お前達の今の心のようなオレンジ色の炎が

いっしんに燃え立つのだろう

そしたら じっとその火を見詰めなさい

いつのまにか――

夜がお前達をすっぽりとつつんでいる

夜がすっぽりとお前達をつつんだ時こそ

不思議の時

火が 永遠についての物語を始める時なのだ

それは

眠る前に母さんが読んでくれた本の中の物語じゃなく

父さんの自慢話のようじゃなく

テレビで見れるものでもない

お前達自身が お前達自身の眼と耳と心で聴く

お前達自身の 不思議の物語なのだよ

注意深く ていねいに

火を焚きなさい

火がいっしんに燃え立つように

けれどもあまりぼうぼう燃えないように

静かな気持で 火を焚きなさい

人間は火を焚く動物だった

だから 火を焚くことができれば それでもう人間なんだ

火を焚きなさい

人間の火を焚きなさい

やがてお前達が大きくなって 虚栄の市へと出かけて行き

必要なものと 必要でないものの見分けがつかなくなり

自分の価値を見失ってしまった時

きっとお前達は 思い出すだろう

すっぽりと夜につつまれて

オレンジ色の神秘の炎を見詰めた日々のことを

 

山に夕闇がせまる

子供達よ

もう夜が背中まできている

この日はもう充分に遊んだ

遊びをやめて お前達の仕事にとりかかりなさい

小屋には薪が充分に用意してある

火を焚きなさい

 

よく乾いたもの 少し湿り気のあるもの

太いもの 細いもの

よく選んで 上手に組み立て

火を焚きなさい

火がいっしんに燃え立つようになったら

そのオレンジ色の炎の奥の

金色のお宮から聴こえてくる

お前達自身の 昔と今と未来の物語に耳を傾けなさい


私のふるさとは梅の花が香る街です。

4月の初め、ある店の前にきれいな花が活けてありました。
桜だと思ったのですが、店の人が現れて、
「桜か梅か桃か、わかんないんです」


「じゃあ、私、調べてみます」

そういって別れた。

ネットで検索したら、いろんなページに記事がありました。
そうしたら、梅・桃・桜ってぜんぜん違うんです。毎年見ていたはずなのに。

梅も桃も桜も「バラ目・バラ科・サクラ属」なので、似ているのはしかたないけど、
花の付き方と花びらの形で見分けることができるんだそうです。


【 梅 】
・花柄(かへい)がない。枝にくっつくように花が咲く。
・花芽が1節につき1個なので、たわわに咲くのではなくスカスカした感じ。
・花びらの先が丸い。


【 桃 】
・花柄が短く、枝に沿うように花が咲く。
・節の中央にある葉芽の両側に、花芽が1個(つまり1節につき2個)。梅よりも華やかに見える。
・花びらの先が尖っている。


【 桜 】
・花柄が長く、こぼれんばかりに花が咲く。
・花芽が房状についているので、花数が多くとても華やか。
・花びらの先が割れている。


私は連歌屋梅香。鼻はまるいです(笑)。よろしくお願いします(^O^)/