誕生日の次の日、彼から連絡が来た。
どうやら昨日の罪滅ぼしか、会うことになった。
別にいいのに。
落ち込んでもないし。
久しぶりに彼とエッチした。
そっか、別れ話してから会うのは初めてだったっけ?
っていっても前会ってから結局10日程しかたっていないんだけど。
喧嘩した後は燃えるって?
毎回そんな感じ。
ばかばかしい。
「俺めっちゃ久々やわ」
相変わらず無神経な彼。
もうあたしは我慢をやめた。
うじうじ思って勝手にため込むのはやめようと決めた。
「は?何それ?そんなん誰も聞いてへんわ。聞きたくないこと言わんといて」
そのまま言った。
どうせ彼の無神経は治らない。
言わないと気付いてもいないし。
嫌なことは嫌って言うことにした。
奥さんとしてないって言えば、あたしが喜ぶとでも?
まぁ単純な彼はそこまで考えてないだろうけど。
他の女との話を出されたことが嫌なんだよ。
無神経男。
出産間もない奥さんとエッチしてないことなんて、改めて聞かなくてもわかってるよ。
あなたとエッチするよりももっと大事ですごいことしたんだから。
こんな男のどこがこんなに好きなんだろう?
あたしの誕生日は結局会えなかった。
前日に近所で不幸があり、いかなければいけなくなったとのこと。
あぁ、どうしてなんだろう?
すごくショックで大泣きしそうな出来事。
それなのにあたしはもう何も感じない。
一年に一度のあたしの誕生日なのに。
なんでだろう?
何も感じない・・・。
彼に裏切られることに、もう何も感じない。
何とも思わない。
普通の日と変わらず過ごした。
会えなくても別に平気だった。
ねぇ、本当はわかっているんでしょう?
ねぇ、本当は気付いているんでしょう?
嘘だなんて嘘だって。
どうして騙されてるフリをするの?
どうしてなんでもないフリをするの?
あたしを失いたくないから?
あたしみたいな都合のいい女、いなくなったらもったいないから?
あたしを愛しているから、ではない。
そう信じたいけど、違う。
あなたにとってあたしはただの愛人。
それだけ。
自分の都合のいい時だけ呼び出して、自分が抱きたいときだけ抱く。
あなたにとって、あたしは現実とは違う夢みたいなもの。
いつもの生活の、ちょっとしたスパイス。
それだけ。
皮肉だよね。
きっとあたしがいることは、あなたの家族にとってもスパイス。
あたしに会ったやましさから、あなたは家族に優しくするんでしょう?
あたしを抱いた罪悪感から、奥さんを抱くんでしょう?
そうやって、3人目が出来たんじゃない。
あたしはあなたの家族の為にいるの?
あなたの家族の為にあたしはいるの?
ばかみたい。
そんなこと考えても仕方がないのに。
そんなことあたしの屁理屈なのに。
やっぱり邪魔者はあたしなのに・・・。
「全部うそって言ったら許してくれる?」
なんでそんなこと言っちゃうのかなぁ・・・。
頭の中でははっきりとわかっている。
それなのに自分がしている行動を押さえられない。
「わかんねぇ~よ。嘘にするからって、無理に嘘にしなくても。う~わからん」
「嘘にしたら元に戻れるんやったら嘘にするから。だから全部嘘やから。嘘の方がいいでしょ?」
「正直嘘の方がいいけど、余りにもリアルやから嘘じゃないでしょ」
「嘘だよ。全部嘘。だから許して」
そんな感じで結局もとに戻ってしまった。
ばかばかばかばか。
なんであんなこといっちゃったんだろう。
結局あたしはまた苦しむ。
もういい加減抜け出したい。
それなのに、なぜ?

意外と平気だと思ってた。

前々からずっと引きずっててやっと言えた事だったし。

もう限界だったから。

でもやっぱり寝れなかった。

どんなにお酒を飲んでも、全く寝れなかった。

なんでかな?

彼が言う言葉も予想通りで、あたしの想像は違っていない。

それでもやっぱりショックだったのかな?

眠れない夜の長い間に、いつも後悔する。

長い長い時間で、あたしの決心はいつも揺らぐ。

でも今回は違った。

今夜眠れなくても明日には寝れる。

そう思った。

明日ねれなくても、明後日には寝れる。

今だけ、今だけ、今だけ。

もう、彼の事なんてすぐに忘れちゃうんだから。

少しだけだよ。

今回のあたしの決心は相当固かった。

・・・なのに、ね。

なんでかな・・・。

ふっと、だめになった。

その一瞬前までは大丈夫だった。

それなのにふっと彼にメールを送りたくなった。

本当に、一瞬の気の迷い。

心の中で、あたしの事を拒絶して欲しかった。

あたしの決心を確かな物にして欲しかった。

おかしいよね。

本当はまだ未練たらたらだったんだ。

「やっぱり嫌・・・」

そう一言送ってしまった。

あたしってなんなんだろう・・・?

別れるのが嫌なんてみんな一緒だ。

それを我慢できない自分自身に呆れる。

あたしって子供みたい・・・。

でも彼は暖かく、そして拒否した。

わかっていたよ。

今回は絶対に戻れないって。

だってあたしがそうしたんだもん。

彼は絶対にあたしを受け入れない。

そうわかっていた。

でも、期待していたのかな・・・。

もしかしたらって。

あたしっていつもそうなんだよね。

もう何回馬鹿なことばかりしているんだろう・・・。

「忘れなあかんでしょ。決めたことなんだから。今は乗り越えようとしてるんでしょ。邪魔になりそうなことは言わないよ。いずれ忘れるよ」

優しいけど、もう許してはもらえない。

彼の拒絶に改めて現実を思い知らされた。

彼に返した返事の続きは来なかった・・・。

ずっとずっと待ってたのに来なかった。

思い切りないた。

こんなに大泣きしたのは久しぶりだ。

気が狂ったくらい泣いた。

「お願いします、全部無かった事にするから・・・、お願いします、何もなかったから・・・、お願いします、彼を返して・・・、お願いします、お願いします、お願いします・・・。」

そう唱え続けた。



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この記事を書いてて、ずっと保存したままでした。

皆さんから沢山励ましのコメントもらっときながら、本当に申し訳ないです。

あたし、やっぱり頑張れなかった・・・。


あけましておめでとうございます☆

少し遅くなりました。

皆様にとって良い一年でありますように・・・。


今年のおみくじで凶をひいてしまったわたくしですがo(;△;)o エーン

彼と会っていつものように話していた。
でも、あたしの中で決めていた。
もう限界だった。
彼のキスを受け入れることすら出来なかった。
別に避けようとした訳じゃなかった。
なのにあたしは彼から顔を背けていた。
いきなりのあたしの態度に彼はびっくりしていた。
「避けられるなんて思ってなかった」
そう言う彼に、あたしは笑顔を返す。
何度か試みる彼に、あたしはどうしても答えることが出来なかった。
無意味な笑顔を振りまくあたしは、彼の目にどう映っていたのか?
何も言わず、何もなく別れた。
いつもと変わらずに。
そしてすぐ彼に電話した。
誕生日に会ってくれる約束をまず断った。
「用事があるなら仕方がないよ。別の日にしたらいい?」
「ううん、いい。用事があるわけじゃないから・・・。もう、会わない。今日で終わり」
驚く彼だけど、薄々気付いていたはずだ。
「やっぱり子供かわいいんでしょう?」
「うーん、まぁそうやけど、全く別やしなぁ」
「でもわかるよ。早く帰りたそうなのが伝わる」
「あははは、そう?本人は全くそんな気ないけど」
「わかるよ、メールの感じとかでも」
「そうかなぁ?」
「うん。あたしの誕生日まではって思ってたんだ。でもね、もう無理みたい」
「そっか。ごめんね、傷つけて」
「ううん、全然。大丈夫だよ」
大丈夫と答えて、本当に大丈夫な人などいるのだろうか・・・?
なんて意味の無い言葉なんだろう。
あたしの言葉に彼は引き止めたりしない。
「幸せになってほしいから。いつまでも引き止めておく訳にはいかないから」
あたしが別れ話をすると彼が言う言葉。
その考えが変わることはない。
もう、引き止めて欲しいとも思っていない。
そしてあたしは彼に話した。
決して開けてはならないパンドラの箱を開けた。
このことはあたし達ふたりの決定的な別れになる。
もう戻ることなどできない。
それは充分すぎるほどわかっていた。
そこまでしてしまわないと、別れられないことを感じていたからかもしれない。
いつかは言わなきゃいけないことだった。
でも言えなかった。
言わないで別れようと思ってた。
でもどうしてもできなかった。
もうこうするしかなかった。
決定的な別れを作ることしか、あたしは彼と別れられなかった。
大丈夫。
彼のことなんてすぐに忘れる。
すこし我慢すればいいだけ。
すこしだけ・・・すこしだけ・・・。
不思議とあたしは泣いていなかった。
もう今まで何回も何回も別れ話をしてきた。
いつも泣きじゃくっていた。
それなのに少しも泣かなかった。
もう涙も出なかった。
彼とお別れしました。
あたしの誕生日までは一緒にいようと思っていました。
でも、もうもたなかった。
もう無理だった。
とっくにあたし達は壊れていた。
なのにお互いに見ないフリをしてきた。
でも一番の原因はやはり彼の心変わり。
仕方がないってわかっている。
でも、やっぱりうまく気持ちを消化できなくて。
彼が我が子を可愛がる姿を想像してしまって辛い。
家族が仲良く過ごしている姿を想像してしまって苦しい。
CMとかで赤ちゃんが出てくると、彼の家族と重なって見えて現実を見せられる。彼の家族もこんな風なの?
彼の子供もこんなに可愛いの?
彼もこうやって子供と過ごしているの?
想像が膨らんで押しつぶされる。
もう解放して。
あたしをこの苦しみから解放して。
もう、だめなの、苦しいの。


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彼とのお別れは実は少し前です。
ここ最近書いている記事は少し前に書いていたものです。
少しずつ書いていました。
まだ辛いことが多くて、なかなか書けないでいます。
コメントを頂いているのにお返事が遅くなってしまったり、遊びにきてくださっている方々の所にあいさつも出来ずにいること、本当にごめんなさい。
まだここに書けないでいることも沢山あるのですが、少しずつ書いていきたいと思っています。
久しぶりに彼に会った。
2週間ぶり?
この前会った時も少し会っただけなのに。
辛かった。
あなたの心があたしに無いのが辛かった。
新しい命にしか目が行かなくなってるあなたが憎かった。
何もかわらないって言ったのに。
何も変わらないって・・・。
そんなはずないってわかっていたよ。
でも信じたかった。
あなたの言葉を信じたかった。
我慢できなかった・・・。
淋しくて、辛くて、苦しくて・・・。
もぅ、我慢できなかった。
もぅ、限界だった。
ドラマのお話。
「僕の歩く道」
前にも少し書いたけど、今回もちょっと思ったので書きます。
都古(あってるかな?)のことに呆れる。
なんで脚本家はあんなつまらない話を書いたのかわからない。
河原さんは奥さんと離婚して、自分と結婚してくれた。
でもそれは奥さんから言いだした離婚で、本人は嫌がっていた。
子供がいたら離婚になんてならなかったとか言われた。
それに傷ついて家を出る。
ばかばかしくて呆れる話。
それがどうしたの?
結婚している人と結婚できるなんて夢みたいな話。
それがどんなに無理なことか。
奥さんから言いだしたから?
そんなの願ってもいない話だ。
第一そうでもないと、男から別れるなんてほとんどない。
男のほうが別れたがらないものだ。
今は自分と一緒になってくれた。
それ以上に何を求めるというのか?
子供がいたら離婚にならなかった?
じゃあ自分が彼の子供を産んであげればいいじゃないか。
過去は過去でしょう?
奥さんと離婚して自分と結婚してくれたんじゃない。
たとえ過程がどうであれ、それは変わらない事実。
沢山の人が、いくら願っても叶わない夢。
手に入るなら、何もいらないのにな・・・。