あなたの財布に貼ってあるプリクラ。


家族で撮ったプリクラ。


あの残像が今でも忘れられないな。


あなたの笑顔があまりにも素敵すぎて・・・。


奥さんの笑顔があまりにも眩しすぎて・・・。


子供達の笑顔があまりにも純粋すぎて・・・。


本当はあなたの写真が欲しかった。


本当はあなたと写真が撮りたかった。


本当は2人のプリクラを貼りたかった。


でもそんな事出来るはずもなくて・・・。


わかっていたから。


あなたは困るってわかっていたから。


あなたには言わないでいたの。


でもね、本当はね・・・。


あたしが言ったらあなたはどうしていたかな?


あたしのワガママ聞いてくれていたのかな?


心配性なあなたは、やっぱり断っていたかな。


誰かに見られるかもしれないから・・・。


でもあたしの手元に、何も無くて良かったのかもしれない。


あなたとの思い出が残っていなくて。


だって見る度に思い出してしまうから。


きっとあたしは、捨ててしまう事など出来ないから。


心の中の思い出だけで充分。


何も残っていなくても、こんなにもあなたへの想いが残っているから。


あたしには充分すぎる思い出が残っているから・・・。


これ以上あったら、余計に忘れられないから・・・。