ギラギラ照りつける太陽と煌めく波しぶきに、大人の男たちがはしゃぐ。それはもう、子供のように。

「相葉ちゃん、元気だな~。ははっ、櫻井さんコケたし」

「アハハハハ…。相葉さん、大型犬かよっ。で、翔ちゃんが引きずられる飼い主みてー」

カズくんが白い喉を仰け反らせて大笑いする。
ゲラゲラ笑う姿は無邪気な子供のようで。

「やべっ。こぼれた。冷た~」

笑った反動でこぼれてしまったかき氷がカズくんの胸元や腕を濡らす。
手についた半分溶けた氷をペロリと舐める。
白く細い手首に青いシロップ、ペロリと覗く赤い舌。最強のコントラストにクラクラする。

「か、カズくん。た、タオル。これで拭こう」

傍らに置いていたタオルをひっつかみ、カズくんの濡れた服をポンポンと拭いてあげる。けれど、既に結構溶けていたかき氷は、レモンイエローのパーカーの胸元にすっかりと染み込んでしまっている。

「なんかベタベタするぅ」

そう言ってカズくんはパーカーの胸元を摘まみながら立ち上がる。

「どこいくの?」

「シャワーして着替えてくる。って、えっ、智さん!」

気づいたら、カズくんの手を掴んで海に向かって走ってた。

「ちょっ、待って!何⁉」

カズくんが戸惑った声を上げるけれど、無視してそのままザブザブと海に入っていく。
腰のまで水に浸かるところまで来ると、俺は勢いよくカズくんの唇を塞いで海に押し倒した。