「にのちゃん、脱がないの?暑くない?」

「ニノ、脱ぐなよ、焼くなよ。」

相葉ちゃんとJUNが正反対のことをカズくんに言う。
カズくんはモデル、しかもJUNのジュエリーのイメージモデルをしているためあまり日焼け出来ない。

「暑くても脱げねーの!翔ちゃん、扇風機!」

ビーチにチェアとパラソルを置き、ビール片手にカズくんが叫ぶ。
こういうとこ、男らしいんだよな~。

「ハイハイ。これでよろしいですか、お姫様」

パソコンに接続した小さな扇風機をカズくんに合わせ、おどけたように聞いてくる櫻井さん。

「姫じゃねーしっ!」

そういいながらも目を細めて風を感じてるカズくんは満足そう。

俺もカズくんの隣に座り、ビールを煽る。

「あれ?おーちゃんも泳がないのー?」

ド派手な緑の海パンに真っ赤な浮き輪を持って臨戦態勢の相葉ちゃんが声をかけてくるけれど、流石に昼前からビールを飲んでるのでやめておいた方が良いだろう。
それに、

「カズくんとイチャイチャしたいんだから、相葉ちゃん邪魔しないでよ~」

「アハハッ。そっかー、そーだねー。ごめんごめん」

相葉ちゃんはそう言って側にいた櫻井さんを引きずりながら海に駆けていった。

「ほれ、ニノ。これ食って冷やしとけ」

背後からカズくんの目の前ににゅっと出て来たのはブルーハワイのかき氷。
真っ赤な顔したカズくんがJUNからかき氷を受けとって、黙々と食べ始めた。

ククっと笑ったJUNは俺にはレモンのかき氷を渡してくれる。

「んじゃ、大野さん。ニノをよろしく」

そういい終えると、JUNはウインク一つして相葉ちゃんと櫻井さんの元へ走っていった。

「もう…………ばか……」

ちっちゃな口に青い氷を入れながら、カズくんが小さな声で呟いた。