恐々、テラス席のあるレストランに行って来たという話を前回書いたけれど、よく考えたら美術館には普通に出掛けていたことを思い出した😅💦

お気に入りの三菱一号館美術館の上野リチ展。

友人に誘われたんだけど、リチさんという方、全然知らなかった。

オーストリア、ウィーン生まれ、活動されたのは時代的にはユーゲントシュティールの頃。

アール・ヌーヴォーとアールデコの間かな。

ファンタジーをテーマに活動されていた女性とのことだけど、私たちの思うファンタジーとはちょっと意味合いが違って、『想像力』のことだったらしい。

身近な自然、植物や動物、鳥などをモチーフに、カラフルに表現された世界、見ていてなんとなく、ロシアとかドイツ、ユーゲントシュティールらしさもあるものの、どこか昔の日本を感じさせるような、不思議な可愛さだった。

一緒に見に行った友人が一言、「なんて言うか、『装苑』っていう感じがしません⁉️」と。

うわぁ、それだわ😳✨

京都の和菓子屋さんの箱のデザインのような、昔の資生堂のパッケージのような、昔々の母たちが着ていたワンピースの柄のような。

会場の説明をよく読んでいくと、京都芸大で教えていたこともあるのだそう。

もしかして、その頃、彼女に教わったデザイナーたちが、その後の日本のデザインを作っていったのかもね…

アーティストではなく、デザイナーとして活躍されたので、名前が後世に大きく伝わることはなかったのかもしれないけれど、とても精力的にいろいろな分野で活動されたようだった。

日本人の建築家と結婚なさって、日本に移り住み、激動の時代、いろいろなものをデザインして。

あの時代に、生まれた国を遠く離れて、戦争やいろいろなことがあったにも関わらず、常に『カワイイ』デザインを続けて。

『強い』人だったのか。

幸せな子供時代の記憶があったからこそ、なのか。

デザイン的にはあまり好きなものではなかったんだけれど、そして、古臭さを感じてしまったということは、普遍的なデザインではなかったのかもしれないとも思うけれど、彼女の生き様がかっこいいなぁ、と深く感じた展覧会だった。

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上野リチ展に行って来た