ブラック企業をつくるブラック消費者 | 斜め上から目線

斜め上から目線

(旧 迷探偵タケナンの「真実はいつもひとつ」)


こちらのブログエントリを読んで思ったことを。

ヤマトの宅配会社の人が、汗水たらして運んでいるのは忘れてはならない事実

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日本は、サービス業の質が世界でもトップレベルによいと言われているけど、これは裏返せば、それだけ割に合わないサービスの提供を求められている人が多いということだ。ブラック企業をのさばらせているのは、ブラック消費者だという意見も、決して荒唐無稽だとは思えない。そういう側面は確かにあるのだろう、と僕は思う。
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この点について、ちょっと違った観点から書きたいと思います。


宅配業者のサービスの質と同様、百貨店のサービスの質もきわめて高いと感じています。

というのも先日、ちょうど伊勢丹に、オープンのタイミングで行ったのですが

かなりの多くの従業員の方がすべてのお客さんに一礼をし、挨拶をする。


ここまでする必要ってなんなのかなーって思い考えた仮説。


①この百貨店のサービスクオリティは、バブル期に出来上ったものではないか?

バブル期(ぼくは体験していないのでわかりませんが)はいいものを提供すれば

バンバン買い物をしてもらえる、という環境下の中で、お客さんを取り合うため

いかに気持ちよく買い物をするか、という観点で接客がつくられたのでは?と思います。

なので、来場客=購入客という方程式が成り立つ中での、最高の接客を構築したのではと考えます。



②一度あげたクオリティは下げられない。

そういった体験に慣れた世の中で、バブルがはじけ、

バンバン買い物をする客というのがどんどん減っていった。

客が減ると、売上が下がるので、従業員の給料が減ったり、人員が削減されたりする。


そうすると、いままで提供していたサービスを限られた人員の中で

限られた報酬の中でやらざるを得なくなり、従業員に大きな負荷がかかる。


しかし、一度あげたクオリティに対しては下げることが出来ないので

そのままのクオリティは保ちながら、ギリギリの従業員で顧客対応をする



③商売の多様化

その上、WEBの到来により、今まで渋谷なら渋谷、銀座なら銀座と限られた商圏の中での

戦いだったものが、価格comだと金額がやすくて、とかAmazonではニッチな本が買えるとか

そういった点から、従来型の店舗の従来型のやり方では勝ち目がなくなっていく。

なので従来型の店舗は、ECサイトにも勝つための新しい戦略を打ち出し、

ぎりぎりの従業員に拍車をかける。



こういった環境下の中での戦い方を最適化するためには

従来型のモデルを改めて見直し、固定観念にとらわれない新しい接客モデルを

構築することが重要なのではと考えています。