人を成長に導く叱り方 ~叱るのは誰のためか?~ | 不登校に悩む親御さんへ 家庭教師の大丈夫!@新潟のブログです。

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子どもと接するとき、または会社勤めをされていて後進を指導するとき、

 

ある行動に対して、それはどうしても直してほしい、改善してほしいと感じる場面があるかと思います。

 

その際に苦言を呈する、叱るということが必要になる場合もありますが、人を叱るということが苦手な人は多いと思います。

 

その苦手意識というのは叱り方を知らないことに起因しているのではないでしょうか?

 

今日は叱ることについて考えてみます。

 

 

まず叱るというのは、誰のために行うことでしょうか?

 

それは相手のためです。

 

自分のどこに問題点があったのか、その人のためにフィードバックして、成長を促してあげるのが叱るという行為の目的です。

 

たびたび、叱っているようで、実はそれが自分のイライラした感情のはけ口にしかなっていない、という場合を目にしますが、

 

それは自分のストレス発散のためになされる行為なので「叱る」ではありません。

 

その行為は何なのかといえば、「怒る」です。

 

怒るのは、自分のイライラした感情を発散して自分がスッキリすりために行うことです。

 

つまり、怒るのは相手のためではなく、自分のためなのです。

 

そして怒られた相手は、この行為が自分のためではなく、怒っているその人自身のための行為であることに気づき、

 

その言葉から耳を背けたり、受け流すようになります。

 

だから怒ったとしても、怒った側の感情は一時的にすっきりしますが、問題点はそのまま放置されるので、また同じことでイライラして怒らなければならなくなります。

 

「叱る」は相手の成長のため。

 

「怒る」は自分のストレス発散のため。

 

いくら言っても相手の行動が改まらないと思う場合、まず自分が今まで行ってきたことが、「叱る」と「怒る」のどちらであったのか、自己省察してみてはと思います。

 

 

叱るとは何かを明確にしたところで、今度は叱り方について考えてみましょう。

 

例えばお子さんが、学校からの配布物を親御さんに見せ忘れていた、という場合を考えてみます。

 

その時に、叱る側の人間が指摘するべきは、改善してほしい行動です。

 

具体的にどのような行動を改善してほしいのか、その部分を冷静に相手に対して指摘することです。

 

この場合であれば、学校からの配布物をすぐに見せるようにしてほしい、と相手に冷静に伝えることです。

 

「どうしていつもそうなの!だいたいこの前だって☆□〇※!」などと怒り始めてしまうと、相手はその言葉を受け流してしまうので、その行動は変わりません。

 

だからまず、相手の改善してほしい行動を冷静に具体的に指摘することです。

 

そして叱る際にもし時間があったらやってほしいのが、サンドウィッチにして叱るということです。

 

サンドウィッチというのは、何かで何かを挟み込むことの例えなのですが、何で何を挟み込むのでしょうか?

 

それは良い点と良い点で改善点を挟みこんで相手に伝えるということです。

 

ある事柄に対する人間の印象というのは、同じ強さでその人の中に刻まれるものはありません。

 

ある事柄の最初と最後が強く印象として残ります。

 

これを利用して、良い点と良い点で挟み込んで相手に改善してほしい点を伝えれば、相手もその言葉を受け取りやすくなります。

 

例えば先ほどの配布物の例で言えばこうなります。

 

「昨日は、夕飯のあと食器を洗ってくれてありがとう。助かったよ。

 

でも一つあなたに直してほしいことがあるんだけど。

 

学校からの配布物はもらったらすぐに見せてほしいの。

 

学校からの連絡が分からないととても困るから。

 

お願いしますね。

 

それから今日もお弁当を残さず全部食べてくれて嬉しかったよ、ありがとう。」

 

例えばこんな風に伝えると、改善点を指摘する場合でも、その人の良い点で挟み込んでいるため、相手の受け取る印象はだいぶ変わってきます。

 

しっかりと改善点は指摘しつつも、相手には「あなたの良いところも私はしっかりみていますよ」というメッセージが強く伝わります。

 

ここまでする時間がなかったら、いきなり改善してほしい行動を伝えて、最後に良い点、感謝している点を伝えるだけでも、相手の受け取りかたは全然違うものになります。

 

このように伝える順番で相手の印象は大きく変わりますので、ぜひ試してみてください。

 

 

それからもう一つ、叱る際に頭に入れておきたいことは、相手の行動の背景を分かろうとすることです。

 

どうしてそのような周りが困る行動をし続けてしまうのか、その背景を理解しようとすることです。

 

頭では分かっていても理屈にかなわないような行動をしてしまうとき、その当人も気づけていない苦しさを抱えている場合があります。

 

その人が抱えているそうせずにはいられない背景を分かろうとすることです。

 

分かろうとするとは具体的にはその人の言葉に耳を傾けてあげることです。

 

それでその人の抱える苦しさが聴き手に分かるようになるわけではありません。

 

それでも、自分の抱える事情も理解してくれようとしているのだという姿勢が相手に伝わります。

 

自分のことを分かろうともせずに、自身の要求だけを突き付けてくる人間の言葉と、

 

苦言は呈しつつも自分の抱える苦しさ、事情を分かろうとしてくれる人の言葉。

 

一体どちらが耳を傾けてもらえるでしょうか?

 

自分のことを理解しようとしてくれる人の言葉であればこそ、叱られる側もその言葉に耳を傾けようとするのではないでしょうか。

 

 

本日のまとめ。

 

・叱るのは相手の自己成長のため。自分の行為が相手のためか自分のためか自己省察を。

 

・叱るときは、改善してほしい行動を冷静に伝える。相手の良い点で改善してほしい点を挟んで伝えると、受け取る印象が良くなる。

 

・自分の要求だけを伝えるのではなく、相手がそのようなふるまいをしてしまうその背景を理解しようとすること。

 

ご家庭でお子さんに対して、または会社で後進を指導する際に、ぜひ試してみてください。

 

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