『花粉症の方にはどのようなアドバイスをしますか?』(2)
 
 花粉症の症状を軽くするためには治療と共に花粉が体に入ってこないようにする注意が工夫が大切です。
 

・花粉情報に注意する。
 
テレビやインターネットで気象情報や花粉情報と入手しましょう。
 

・飛散の多い時の外出を控える。
 
花粉の飛散の多い日は特に注意が必要。
 
1日のうち飛散の多い時間帯(午後1時~3時頃)(※地域によって差がある)の外出もなるべく控えましょう。
 

・花粉の飛散が多いときはきちんとドアや窓を閉めて、花粉の侵入を防ぐことが大切です。
 

・外出時は完全防備。帽子・メガネ・マスク・マフラーを身につけてコートもツルツルした素材を選びましょう。
 
花粉症用メガネも販売されていますが、通常のメガネだけでも、メガネをしてないときの目に入る花粉量の半分以下になります。
 
コンタクトレンズ使用の人は花粉がレンズと結膜の間で擦れるので、メガネに変えた方がよいでしょう。
 
視力に障害がなくても、いわゆる伊達メガネでも有効です。
 
マスクの着用も有効です。
 
通常のマスクに湿ったガーゼを挟み込むだけでも効果があります。
 
花粉症用のマスクではかえって息苦しい感じがすることもあるようです。
 

・表面がけばけばした毛織物などのコートの使用は避ける。
 
羊毛類の衣類は花粉が付着しやすく、花粉を屋内などに持ち込みやすいので服装にも気をつけることが必要です。
 

・衣服・ペットなどについた花粉は、きちんと外で払って玄関でシャットアウト。
 
なるべく屋内に持ち込まない工夫と努力を。
 
髪もよく払ってから入室する。
 

・帰宅後は洗顔やうがいを。
 
鼻もかみましょう。
 
体についた花粉はきちんと洗い流しましょう。
 
毎日の習慣として心掛けましょう。
 

・掃除はこまめに。
 
防いでいるつもりでも室内にはかなり花粉が侵入しているので掃除をこまめに行いましょう。
 
床がフローリングであれば毎日拭き掃除を行うと効果的です。
 
また、きれいな室内はダニアレルギー対策にもなります。
 

・布団乾燥機などを活用しましょう。
 
どうしても干したいときは花粉の飛散量が少ない午前中に。
 
取り入れる際は花粉をはたいて、さらに布団の表面を掃除機で吸うと効果的です。
 

・枕元の花粉をふき取る。
 
床の上はもちろん、ベットにも花粉はたまっています。
 
寝ている時に花粉を吸いこまないように、枕まわりの約1ⅿぐらいを水で少し湿らせたティッシュやタオルでふき取りましょう。
 

・お風呂・シャワーで花粉を流す。
 
お風呂やシャワーは朝に入るという人もいますが花粉の時期は寝る前に花粉をしっかり洗い流してから布団に入るようにしましょう。
 

・空気洗浄機を活用。
 
空気洗浄機を使いながら寝るのもぐっすり睡眠をとるためのポイント。
 
また風邪の予防にも役立ちます。
 

 ・目や鼻を洗うと花粉症の症状が軽くなりますが時にはかえって刺激して症状が悪くなる場合があります。
 
目の表面は涙で覆われており、その涙が目を守っています。
 
涙を成分の異なる水道水などで目を洗うことは目の細胞を傷つけ、また涙も洗い流してしまいます。
 
目を洗う時は市販の人口涙液などを使ってください。
 
鼻も塩素を含む水道水などで洗ってしまうと、鼻の粘膜を傷つけてしまいます。
 
鼻を洗う時は、細胞液や体液に近い生理食塩水(約0.9%の食塩水)を使ってください。
 
ただし洗浄のし過ぎも悪影響を及ぼす可能性があるのでご注意下さい。
 

・目のかゆみがつらいときは冷たい水で絞ったタオルを目に乗せて冷やしてください。
 
冷やすことでかゆみが楽になるといわれています。
 

・毎年花粉症でつらい思いをしている方は症状が出る前や軽いうちから治療を開始する「初期療法」がおすすめです。
 
花粉が飛び始める2週間ぐらい前から第2世代抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬などの経口治療薬を投与する治療法です。
 
前もって薬を飲み始めることで症状が出る時期を遅らせ、花粉が飛ぶ最盛期の症状を軽くする効果が期待できます。
 

・目をやすめて、いたわる。
 
花粉症の時期は目の炎症などが起こり目に負担がかかっていることがあります。
 
きちんと睡眠をとりましょう。
 
目が疲れを感じる前に意識的に目を休める時間をとりましょう。
 
タバコなどで部屋の空気が汚れたり乾燥しないように配慮しましょう。
 
コンタクトレンズの使用は控え、メガネを使用しましょう。
 
バランスのよい食事をとりましょう。
 
パソコン作業をする人は1時間作業したら15分程度の休憩をとることをおすすめします。
 
目とモニターまでの距離は50㎝ぐらい離し、モニターが目線より高くなりすぎないようにしましょう。
 

・粘膜を傷つけるタバコは避けてください。
 

・規則正しい生活やバランスのとれた食事が必要です。
 

・医学的には特に1種類の食材を多く摂取しても大きく症状が悪くなったりよくなったりすることはないと考えられています。
 
 

 

 

 

 

 

 

はじめに

参考文献