こんにちは。

蒸し暑い日が続きますここ尾張。

今のところ尾張領内では大雨の被害などは聞きませんが、松山城勝山の北東斜面が崩れて住宅地に被害が出ているとのこと。

あの辺りは歩いたことがあるのでニュースを見て心配しております。これ以上の被害が出ませんようにお祈り申し上げます。

さてさて長らく続いております姫路城。

今回で一旦区切りとしますので今しばらくお付き合いの程を。

西の丸には本多忠刻と千姫様が一時暮らしたという西の丸御殿がありましたが、その御殿を囲むように造られた長屋が百間廊下。倉庫兼防御施設兼住居です。

約300ｍの長屋です。現存する長屋でこれだけの長さのものは他に無いと思います。

渡り廊下。格子にも漆喰が塗られていて防御施設だったことがうかがえます。

西の丸からの連立天守の眺めは別格ですな。

犬走のようなところの地面に瓦が埋まっているのがわかりますかね。これは軒先からの雨水によって地面がえぐられるのを防ぐ役割があるのですよ。雨樋がありませんからね。

ボランティアガイドのおじさんが暇そうにしておられたので色々と質問してみました。さすが地元の方はよく知っておられます。中堀、外堀の話を聞いてしまったので次回行ってみようかと。

廊下を進んでいくと木戸によって区切られています。

ここから先は夜間男子禁制。西の丸にお仕えする女中さんが生活しておられた場所のようです。

女中さんが生活していた部屋、長局。照明はありませんから薄暗いです。室内の壁を白い漆喰にするのは明かりを灯したときに白く明るく広く見せる工夫もあったようです。

とにかく長いんです。よくよく注意してみると、外側（西側）が廊下、城内側が女中部屋になっているのですが、コレは西側からの攻撃に対する備えなのです。

この廊下の北端が千姫様が暮らした化粧櫓。

女性の住居なので優雅で静かに暮らせるように工夫されているかと思いきや、やはり西に対する重要防御拠点、廊下側（西側）には石落としや狭間が造られています。多門櫓は鉄砲隊を置けば雨天でも射撃できますからね。

急に現れる千姫様？夜だったら腰が抜けます。

千姫様が何やら窓の外を拝んでいますが・・・

拝んでいる先には千姫様が化粧料10万石で建てられた男山天満宮があるのですね。忠刻さんとの一番幸せだった頃を思いながら日夜、本多家の安泰を願っておられたのですな。

先ほど紹介した地面の瓦。上には屋根の軒があり、滴る雨水で地面が削られないように工夫されています。日本庭園などではたまに見られる手法ですがこんな間近で見るのは初めてです。

市中のマンホールの蓋。さすが白鷺城。

市内に残る中堀の土塁跡を横目にこれにて帰還いたします。長らくのお付き合いありがとうございました。

最後までありがとうございます。これにて姫路城は終わりです。

次回は菰野陣屋です。

姫路城⑪