前回の続きになります。

 

 

 

 

敵対関係にあった蔣介石率いる国民党毛沢東率いる共産党を、「抗日」というスローガンを掲げることで提携させた「ある人物」とは一体誰か

 

 

 

 

ということでした😊

 

 

 

 

 

 

答えは、張学良(ちょう がくりょう)です。

 

 

 

 

張学良の父は関東軍【かんとうぐん:日本が中国東北地方(=満州)においた植民地常備軍】によって殺害された張作霖(ちょう さくりん)です。

 

 

 

 

張学良は、昭和天皇と同じ1901(明治34)年生まれです。

 

 

 

 

張学良2001年(平成13年)に死去した際には、新聞でも大々的に取り上げられたのを覚えています。

 

 

 

 

20世紀を代表する政治家と言えます。

 

 

 

 

張学良は父である張作霖が日本軍によって暗殺されたのちは、蔣介石率いる国民党と提携します。

 

 

 

 

蔣介石から共産党への攻撃を命じられていた張学良でしたが、共産党との接触のなかで、今は中国国内で内戦をしている場合ではない。

 

 

 

 

日本の侵略に対して、抗日運動こそ今は重要である、という考え方を持つようになります。

 

 

 

 

当時の蔣介石の考え方は、まず国内の安定(=共産党を排除すること)をはかり、次に日本などの外敵を駆逐(くちく)する、というものでした。

 

 

 

 

そこで張学良蔣介石西安に監禁し、国共内戦の停止抗日を要求するのです😲

 

 

 

 

ここで共産党全権として張学良蔣介石の間を調停したのが、のち中国を代表する大政治家と称されることになる周恩来(しゅう おんらい)でした。

 

 

 

 

この西安事件をきっかけにして内戦は停止され、第2次国共合作がなされ、抗日民族統一戦線(こうにちみんぞくとういつせんせん)が成立するのです❢❢

 

 

 

 

こうして日本の侵略行動に対して、中国は一致団結して抗戦する態勢が整うのです。

 

 

 

 

張学良の行動は、その後の歴史に重大な意味を持つものであり、現在においては中国において張学良は高く評価されているものと思われます。

 

 

 

 

しかし、西安事件後の張学良は大変に辛い生活を強いられることとなりました。

 

 

 

 

国民党を率いる蔣介石を監禁したことにより、西安事件後、張学良国民党に逮捕され、監禁されてしまいます😓

 

 

 

 

第2次世界大戦後、蔣介石毛沢東との内戦に敗れて台湾に移る際、張学良台湾に連行されます。

 

 

 

 

張学良西安事件の後、約50年間監禁状態にあり、1990年代に入りようやく釈放されたのちアメリカハワイへ移住し、2001年(平成13年)に満100歳でこの世を去ったのです。

 

 

 

 

まさに激動の人生を生きた政治家でした😲

 

 

 

 

 

 

話が少しそれてしまいましたが、第2次国共合作により抗日民族統一戦線が成立したことで、中国国民が一致団結して日本に徹底抗戦することになりました。

 

 

 

 

このことが、日中戦争が長期化した理由の1つでした。

 

 

 

 

1937(昭和12)年12月13日、日本軍は国民政府の首都南京(なんきん)を陥落させますが、国民政府南京から漢口、さらには奥地の重慶に退いて抗戦を続けます。

 

 

 

 

中国広大です。

 

 

 

 

長江に沿って距離を計算すると、南京から漢口までがおよそ600㎞漢口から重慶までおよそ900㎞蔣介石南京から重慶までのおよそ1500㎞を移動していくのです😲

 

 

 

 

日中戦争は終わりの見えない長期戦に突入していくのですが、この戦争にアメリカイギリスはどのように関わっているのでしょうか

 

 

 

 

アメリカイギリスは、日本の中国侵略に対して厳しい批判的な姿勢をとっています。

 

 

 

 

授業をしていますと、生徒から「ところでどうしては日本の軍事行動に批判的なのでしたか❓」

 

 

 

 

と質問されることがあります。

 

 

 

 

ここで重要なことは、そもそも何のために列強諸国は中国国内に権益を持っているのか、ということです。

 

 

 

 

当然ですが、「貿易の利益」を獲得するためです。

 

 

 

 

列強による中国分割(列強が中国国内での勢力範囲を決める)に出遅れたアメリカは、満州市場に興味・関心を持っており、日本による満州権益の独占に反対の立場をとり続けています。

 

 

 

 

イギリスにおいても、日本の中国侵略が自国の利益に直接関わってくることになります。

 

 

 

 

アメリカイギリスともに蔣介石国民政府を支援する姿勢を鮮明にしていきます。

 

 

 

 

この支援が、日中戦争長期化の一因となっています。

 

 

 

 

どのような支援なのでしょうか

 

 

 

 

この続きは次回にしたいと思います。

 

 

 

 

みなさんも是非、考えてみて下さい😊