突然ですが❢❢
読者の皆様は、『源氏物語』や『枕草子』といった文学作品をご存知ですか❓
両作品とも、国文学で最高傑作と評価されているものです。
これらの文学作品が誕生した時代は、平安時代です。
特に10世紀~11世紀の時代です。
この時代の文化は、「国風化」という点に特色があるため、「国風文化」と呼ばれています。
そしてこの時期は、藤原摂関家(ふじわらせっかんけ)全盛の時代であったため、「藤原文化」ともいいます。
ところで、『源氏物語』と『枕草子』の作者をご存知ですか❓
『源氏物語』の作者は、紫式部です。
そして、『枕草子』の作者は、清少納言です。
ここまでは、センター試験レベルの問題です。
それでは、紫式部と清少納言のお父さんを知っていますか❓
難関大学では問われる可能性があるかも知れませんが、滅多に出題されない問題です😓
紫式部のお父さんは、藤原為時(ためとき)といい、下級貴族でした。
清少納言のお父さんは、清原元輔(もとすけ)といい、こちらも下級貴族でした。
前置きが長くなりましたが、以前ある大学で実に面白い入試問題が出題されました。
内容を要約すると、以下のようなものでした。
「摂関政治の時期に、女性の手による文学が発達した。この理由を、摂関政治の仕組みと関連させて説明しなさい。」
深いですよね…。
紫式部や清少納言などの、いわゆる女流作家は、
摂関政治の時期に「たまたま」誕生したのではなく、摂関政治の時期「だからこそ」誕生したのだが、その理由は何か、を問うているのです。
これはなかなかの難関です😅
しかし❢
私の今までのお話の中に、ヒントが隠されています。
大事なポイントは、紫式部と清少納言の父親はともに、下級貴族だった❢ということです。
女流作家の父親が下級貴族である、ということが一体何を意味しているのか…。
下級貴族とは、中央政界においてどのような立場であり、どのような人生を歩んだのか…。
日本史の考え方9「平安貴族の悩み」と合わせて、お考え下さい。
摂関家の藤原氏、下級貴族、女流文学。
この3つが、どのような形で融合していくのか…。
読者の皆様は、どのようにお考えになられますか❓
この問いに対する解説は、次回にさせていただきたいと存じます。