糖尿病の合併症はいろいろありますが、今回は腎症についてお話します。
高血糖が続きますと血管がやられ様々な合併症が出てきますが、腎臓は細い血管が集まっており糖尿病により「糖尿病性腎症」が引き起こされます。
腎機能そのものが落ち始めてからの対策では遅いですので、検査の際にはあるものを指標に早期の腎症を評価しております。
それは尿です!
尿の中のタンパク質量に目を光らせておるのです
タンパク質は身体を作る重要な物質ですので正常な腎臓は尿の中にタンパク質を漏らしません。尿にタンパク質が出ているということは腎臓が壊れ始めているという指標になるのです。
ここで検査値を見て尿タンパクはマイナスでホッとした方もご注目!
実はさらに早期の腎症をひっかける指標があるのです。
それは尿です!
……また尿かよ、こいつどれだけ尿好きなん?と思われたかも知れませんが、その指標こそが尿中微量アルブミンなのです。
アルブミンはタンパク質の中でも大きさが小さいため、腎臓が壊れはじめると早期に漏れはじめます。(実は通常の尿タンパク質の検査はある程度のタンパク質が漏れないと陽性になりません)
そんなわけで尿中の微量アルブミンをウォッチッチすると早期の腎症をキャッチできるのです。
健康な人でも少しのアルブミンは漏れるため30~300mg/g.Crを腎症2期とします。検査値の尿中微量アルブミン(クレアチニン換算)や尿中アルブミン/クレアチニン比という項目がそれにあたりますので、30を超えている方はチョット気をつけて下さいね