このグラフは、10年6月から11年3月までのオプションのTVの動きを一括して書いたので、
見やすくするために、MFTV(モデルフリーTV)だけ書いています。
こうやってそろえてみると壮観です。

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(本当は計算にMF(モデルフリー)じゃなくって、私の適当なモデルを仮定している
のですが、ほとんど正しいと思います。たぶん)
価格別のオプション価格のTVは少しだけ違った形をしますが、大きくは異なりません。

いわゆるブラックショールズ式に従ったオプション価格シミュレータは、このTVの動きを直線と
仮定して時間的価値の減少を計算します。

(時間的価値の減少を〆ると思われている、ギリシャ指標の中のシータΘは
TVが直線的に減少する事が前提になってます。ギリシャ指標への文句は別に書きますけど、、)

TVはとても直線と呼べない部分が多いですよね。
こうやって見てみると、TVがあからさまに増加している場所は結構ありますね。
単オプ売りとか、ショートストラドルをやっているときにTVが上昇すると、ボラの変動だけで損します。
逆に言うと、TVが暴騰したタイミングでオプ売りをやれば儲かるのです。
# CallでもPutでもITMでもOTMでも何でも売ればよいというものではありませんけど、、

分かりづらいかもしれませんが、SQの4週前にTVがいくつだったのかを見ると7月限と9月限はいずれも
0.008であるのに対し、最近の11月限、12月限はその半分の0.004しかなく、最近は、TVがかなり低く
なっていることが分かります。つまりオプ売りにはつらい。

一番すごいのが5月におきた大暴落(誤発注かといわれたやつ)のときのデータのはずなのですが、
そのときはデータをシステム的に収集してなかったので、グラフ化できません。
日経NEEDSで、1分毎の呼び値を売ってるらしいのですが、
目の玉が飛び出るくらい高い気がする。

ところで、TVと呼んでいるものが、他の人がなんと呼んでいるのか実例が見つかりました。
累積分散 Integrated Varianceです。ちなみに、TVはTotal Varianceです。
まあ、同じような意味ですが累積分散は頭文字をとるとIVになってしまって、Implied Volatilityと
区別つかないから、あまり良い名前じゃないですね。


過去にさかのぼって、モデル作成してTV計算したのですが、6月限のオプションの5月後半の
オプション価格は、私のモデルにぜんぜん乗らないです。
何で乗らないのかは、調べてみる必要がありそうです。