夫の伯母が亡くなった。
まだ60代。
夫の伯父の奥さんなので
夫とは血の繋がりはないものの、
昔から従姉妹も交えて
家族ぐるみで仲良くしていたらしい。
ガンで、
全身に転移していて
もう長くないと連絡をもらったのは
およそ一ヶ月前。
去年の12月に会った時には
ガンすら発見されていなかった。
こうやって、あっけなく
病気がわかって間もなく
旅立つのを
見送ることがある。
私はその伯母さんと初対面のときに
ものすごく冷たくされた。
悲しくて、泣きそうやったけど、
私英語わからへん、
意地悪に気付いてへん
ていうフリしてやり過ごして
帰ってから泣いた。
そのあと義母から、
伯母の亡くなったお父さんが
戦争で、日本軍に対して
辛い記憶があることを聞いてからは
集まりがあっても
その伯母が来るものには
長い間、行ってへんかった。
義母が、私達の仲を取り持とうとしたことがあった。
伯母は、久しぶりに会いたいと言っていたらしいけど
会わへんで済むなら、そのほうがお互いの為やと思ってた。
去年の12月も、
義母と義妹に誘われたけど断って、
直前まで集まりに行くつもりじゃなかった。
でも何故か、急に、ふっと、
今日は行かなあかん、と感じた。
だから、久々に集まりに参加した。
その日、伯母とはどうでもいい話をして笑った。
伯母は料理がめちゃくちゃ上手で、
義母に教えたってくれと小声で言ったら
数軒先まで響くようなでっかい声で大笑いされた。
私は、
長生きして人に迷惑かけるくらいなら
若く死にたいと思っている。
長患いせず、
介護やら何やらで、家族のお荷物になる前に。
彼女のような死に方が理想やな、と
不謹慎かもしれへんけど、
思う。
子供たちも自立して
孫達も、1人で留守番できるくらい大きい。
母として、祖母としての役目は果たした。
人生の終わり方は
自分で選ばれへんけど
いつ終わるかわからへん人生、
一日をもっと大切に
生きていかなあかんな、と思う。
イギリスは、もう春。
昼間はあったかいし、桜も咲いてるで。
日も長くなって
サマータイムも始まった。
色々あって、ずーっと暗く塞ぎ込んでたんやけど
もうちょっと、がんばって生きてみます。