働かずに暮らしていると、大きなお買い物をするとなんだか悪いことをしているような気になります。
労働階級出身の性でしょうね。
幼い頃に習った「働かざる者食うべからず」という諺も、日本人の常識として、じわじわ効いているように思います。


家電や家具なら生活必需品という言い訳が効くので、心の負担は大きくないのですが、高級ブランドの装飾品は、さすがに罪悪感が生じます。
2つ、3つ買うとすぐに結構なお値段になりますからね。
また、靴やバッグを買うたびに、家族から「きみは腕や脚が何本あるんだ。ムカデか?」と聞かれてしまうのも、非常に厄介なものです。


ということで、何か欲しいものが出てきたら、要らない物をひとつ売る、というルールを作ってみました。
売ったお金でまた買えば、お金は減らないですし、物も増えませんからね。


そこで利用しはじめたのが、メルカリです。
手数料と送料を負担すれば、個人間で不用品を売買できるマッチングサービスです。
所謂、フリマアプリというものですね。


まだ初めて日が浅いのですが、これが面白いのです。
社会の縮図を見ているようです。
高みの見物のように聞こえたらすみません。
ニートなので普段から社会に参加できてないもので、どうしても第三者的な視点になってしまいます。

メルカリを利用する層というのは限られているのでしょうが、それにしても雑多に見える色々な人々の中にヒエラルキーや人種グループを感じます。


礼儀正しく丁寧な人は全体の4割程度でしょうか。
まさに日本の平均という感じですね。
そして、あとの6割がとても面白いのです!


無料でもらえるドモホルンリンクルの試供品を売る者。
使いかけの化粧品を売る者。
半額以下に値切る者。
値切ったくせに買わない者。
いいね禁止という独自ルールを提示する者。
独自ルールを守らないユーザーは即ブロックという鼻息の荒い者。


いやぁ、すごいですね。枚挙に暇がありません。


顔の見えないインターネットでの個人間の取引ですから、表面的な体裁を取り繕ったりはしないようですね。
ものすごく生身の「人間」を感じます。
普段の生活ではなかなか出会えない感覚ですね。


人々の営みをリアルに感じることができるので、普段ひきこもりの私にとっては、家から出なくても社会を覗けるツールとして重宝しています。

起きたらメルカリ、昼もメルカリ、寝る前もメルカリ。
すっかりはまってしまいました。