特別養護老人施設で、亡き母が御世話になっていた時、週一度のお休みの日に訪問し、
夕方、私が家に帰る用意をしていると、母は涙を流したものだった。
「この日暮れ時が一番辛い!」と。認知症が進み、ほとんどの会話は、正常ではなかったが、
帰り支度をすると、「風邪を引くんじゃないよ。火に気をつけて、火事をだすんじゃないよ!」
特別養護老人施設で御世話になっていた母は、よく、「夕方は辛い!」と泣いていたものだった。
あれから3年。母を失い、つい先月仕事も失った。
きげんよく働いていた職場は、倒産、解雇。年金も生きていくには少額過ぎて、
職を探せども、「我が社は65歳が定年という規定ですので。」という、半で押したような
返事ばかり。私はもう働けないほどの老人なのか!
春が近づいてきて、風はまだまだとても冷たいのに、日差しは明るい。
しかし、日没近くから、すっかり夜の帳が降りるまでの、この恐ろしいほどの孤独と、
例えようもない虚しさ、母はこんな気持だったのだろうか?
やがて訪れる死への予感だったのだろうか。
誰もが家路を急ぐか、温かい夕食を囲む時間に、私は外に出て誰を探すでもなく、
通りを眺める。だあれもいない、と知っていて。
せめてこの時間帯に、テレビだけでも、家に繋ぎ止めてくれるほどの、面白くて
楽しい心弾む番組などをやってくれないものか!
1ヶ月ぶりにプールへ入る。 体調を壊していて水の中へ入れなかったから、久しぶりの
水の感覚が何とも懐かしく嬉しい。
プールといえばいかにも泳いでいるみたいで、聞こえはいいが、実のところ全く泳げないのだ。
若い時は、25メートルを平泳ぎで泳げていたのに、最近は泳げない。
溺れることを恐れてか、平泳ぎですらできなくなってしまった。
だから、ひたすら水の中を歩く。
歩くのも難しい。バランスが取れていない。時々足が滑り、溺れそうになるから、何やってんだか
と、自分自身に声をかける。
でも、水の中は何とも言えない気持ちの良さがある。水が肌にやさしい。うれしい。
全てから解放されて、私だけの世界が持てる。ここは陸上では無い、別の世界なのだ。
思い切り心を解き放ち、手や脚を遠くまで投げ出してやる。
この遊びが一番幸せなときなのだ。
プールの底の青い模様のゆらゆらが、更に私を、水底へおいでと誘いに来る。
水の感覚が何とも懐かしく嬉しい。
プールといえばいかにも泳いでいるみたいで、聞こえはいいが、実のところ全く泳げないのだ。
若い時は、25メートルを平泳ぎで泳げていたのに、最近は泳げない。
溺れることを恐れてか、平泳ぎですらできなくなってしまった。
だから、ひたすら水の中を歩く。
歩くのも難しい。バランスが取れていない。時々足が滑り、溺れそうになるから、何やってんだか
と、自分自身に声をかける。
でも、水の中は何とも言えない気持ちの良さがある。水が肌にやさしい。うれしい。
全てから解放されて、私だけの世界が持てる。ここは陸上では無い、別の世界なのだ。
思い切り心を解き放ち、手や脚を遠くまで投げ出してやる。
この遊びが一番幸せなときなのだ。
プールの底の青い模様のゆらゆらが、更に私を、水底へおいでと誘いに来る。
この前、病院のストレッチャーに、俎上の鯉となって乗っていた時思ったものだった。
こうして、死を迎える時が、今日かいつか必ず訪れるのだと。この時私は何を思うか?
「待てよ!カニを食べていなかった。これはちょっと残念だったなあ!」
末期の願いなどこの程度なのだから、私の人生なんてどんなに頑張っていたと言ってみても
たかがしれている。
無事に再び、寒風吹きすさぶ娑婆世界へ生還したので、顔なじみの魚屋さんへ立ち寄ってみた。
「ママカリ、ある?」表向きそう言いながら、目ではカニを探していた。
「今朝、ゆでたばかりだから、すぐ食べれるよ!ちょっと高いけど。」何だ、チャント読んで
るんだ。1杯1500円、ええい買っちゃえ!生きてかえってきたもの。
一人喰いの旨さはなかった。期待が大きすぎたのか、寒々しい我が家がいけなかったのか、
缶酎ハイがまずいかと、熱燗に変えてみたけれど、それでも美味しくはなかった。
末期 の願いは、なんともろく崩れ去ったことか。
思いっきり、カニを食べたいと思っていた思いはものの見事に、あっさりと終わってしまった。
こうして、死を迎える時が、今日かいつか必ず訪れるのだと。この時私は何を思うか?
「待てよ!カニを食べていなかった。これはちょっと残念だったなあ!」
末期の願いなどこの程度なのだから、私の人生なんてどんなに頑張っていたと言ってみても
たかがしれている。
無事に再び、寒風吹きすさぶ娑婆世界へ生還したので、顔なじみの魚屋さんへ立ち寄ってみた。
「ママカリ、ある?」表向きそう言いながら、目ではカニを探していた。
「今朝、ゆでたばかりだから、すぐ食べれるよ!ちょっと高いけど。」何だ、チャント読んで
るんだ。1杯1500円、ええい買っちゃえ!生きてかえってきたもの。
一人喰いの旨さはなかった。期待が大きすぎたのか、寒々しい我が家がいけなかったのか、
缶酎ハイがまずいかと、熱燗に変えてみたけれど、それでも美味しくはなかった。
末期 の願いは、なんともろく崩れ去ったことか。
思いっきり、カニを食べたいと思っていた思いはものの見事に、あっさりと終わってしまった。
年末に上司から、解雇予告通知書なるものを渡されて、予告どおり、1月末で閉店となり、
職を失った。
数字のノルマから開放されたいと、どんなにか望んだのに、今、毎日に何もない。
予算、達成率、昨年対比率、消化率、粗利益、何十年とそれらの数字に追われてきたのに、
あがき、悩み苦しみ、もう嫌だ!と叫んでいたのに、なんという懐かしさを覚えることか。
雪がちらちら降りしきる中を、リュックを背負って図書館や、スーパーの買物にひたすら
歩く。頭の中をまとめ、新しい生き方を探ろうとして、何時間も歩いてみても、
所詮、凡人の頭はそれなりの域を脱することは出来ないことを知るだけである。
コンビニの店員さん、道路工事の交通整理のおじさん、バスの運転手さん、
働いている人たちはみな、輝いて見える。仕事が ある、働く事ができる、それだけで人生は
充分に輝いているではないかと、今更ながらに、まるで新発見のような驚きを感じた。
「 こころよく われに働く仕事あれ それをしとげて 死なんと思う 」
啄木の歌だったかと思うが、今真にそんな思いがして、あてもなくただ今日も歩いてみた。
職を失った。
数字のノルマから開放されたいと、どんなにか望んだのに、今、毎日に何もない。
予算、達成率、昨年対比率、消化率、粗利益、何十年とそれらの数字に追われてきたのに、
あがき、悩み苦しみ、もう嫌だ!と叫んでいたのに、なんという懐かしさを覚えることか。
雪がちらちら降りしきる中を、リュックを背負って図書館や、スーパーの買物にひたすら
歩く。頭の中をまとめ、新しい生き方を探ろうとして、何時間も歩いてみても、
所詮、凡人の頭はそれなりの域を脱することは出来ないことを知るだけである。
コンビニの店員さん、道路工事の交通整理のおじさん、バスの運転手さん、
働いている人たちはみな、輝いて見える。仕事が ある、働く事ができる、それだけで人生は
充分に輝いているではないかと、今更ながらに、まるで新発見のような驚きを感じた。
「 こころよく われに働く仕事あれ それをしとげて 死なんと思う 」
啄木の歌だったかと思うが、今真にそんな思いがして、あてもなくただ今日も歩いてみた。
図書館で借りて来た本の内容と、自分の体の実情がまさにピッタリあっていたので、
大腸癌かもしれないと、思っていた。医師の勧めもあって紹介状を持っての、受診であった。
左向きになって、内視鏡が身体の中に入ってくる。画像にきれいな薄いオレンジ色の
肉ひだが映し出される。いつか見たNHKのTVの「大腸癌」の映像を思い出しながら見ていた。
人は死ぬ時に、どんな事を思うのだろう?母は死の間際に何を思い何を感じたのだろう、
と、考えていた。もしも、私もこうして死を迎えるのかもしれないが、それはもう、
致し方のないことで、時が来たのだと受け入れようと思った。
重要な書類はもう、息子に渡してある。今更、何に想いを残すことがあろうか。
医師の言われるままに、身体の向きを変える度に、キチンと整理された病室の医療器具を眺めた。
きれいなことは、気持ちのいいことだ、と、妙に納得した。何に納得したのかわからないが、
多分それはもう、抗いようのない立場に追い込まれた人間のあきらめに似た感情かもしれない。
長い時間であった。今は亡き父や母を想い、神を想い、ただただ全てに感謝して終わりを待った。
「どこが出血したのかわかりません。細胞を取るほどの異常もみつかりません。何もありません」
と説明される先生の言葉が、何度も何度も頭の中で鳴り響いた。
大腸癌かもしれないと、思っていた。医師の勧めもあって紹介状を持っての、受診であった。
左向きになって、内視鏡が身体の中に入ってくる。画像にきれいな薄いオレンジ色の
肉ひだが映し出される。いつか見たNHKのTVの「大腸癌」の映像を思い出しながら見ていた。
人は死ぬ時に、どんな事を思うのだろう?母は死の間際に何を思い何を感じたのだろう、
と、考えていた。もしも、私もこうして死を迎えるのかもしれないが、それはもう、
致し方のないことで、時が来たのだと受け入れようと思った。
重要な書類はもう、息子に渡してある。今更、何に想いを残すことがあろうか。
医師の言われるままに、身体の向きを変える度に、キチンと整理された病室の医療器具を眺めた。
きれいなことは、気持ちのいいことだ、と、妙に納得した。何に納得したのかわからないが、
多分それはもう、抗いようのない立場に追い込まれた人間のあきらめに似た感情かもしれない。
長い時間であった。今は亡き父や母を想い、神を想い、ただただ全てに感謝して終わりを待った。
「どこが出血したのかわかりません。細胞を取るほどの異常もみつかりません。何もありません」
と説明される先生の言葉が、何度も何度も頭の中で鳴り響いた。
「おいしいコーヒーを飲みに行きませんか?」と、知人に誘われ車に乗った。
着いた所は標高500メートルの、高原の町だった。
新緑の山々が、少しずつ深みを増して来ている頃だった。
町の看板に、「ブッポウソウ」が目立っ た。
ブッポウソウは南国からの渡り鳥で、9月にはもう見られないと、書いてあった。
町起こしに巣箱があちこちに、取り付けられていた。
電線に止まっている鳥を見つけた!ビギナーズラック!と知人が喜びを大きくしてくれた。
町の掲示板の鳥は、黒く見えたが、本物の胸は誠に美しい青い色をしていた。
おひさまの光を浴びると、美しい青色に変わるということだった。
青い色に、赤いくちばしと、赤い足、なんておしゃれな鳥なんだろう。
山を下って来て、日曜日なのに、妙に静かなホテルのようなフロアーで、ホットコーヒーを
オーダーした。お支払いの後、側のラックに、パンフレットが置いてあった。
「ブッポウソウは、幸せの青い鳥です」と、記してあった。
着いた所は標高500メートルの、高原の町だった。
新緑の山々が、少しずつ深みを増して来ている頃だった。
町の看板に、「ブッポウソウ」が目立っ た。
ブッポウソウは南国からの渡り鳥で、9月にはもう見られないと、書いてあった。
町起こしに巣箱があちこちに、取り付けられていた。
電線に止まっている鳥を見つけた!ビギナーズラック!と知人が喜びを大きくしてくれた。
町の掲示板の鳥は、黒く見えたが、本物の胸は誠に美しい青い色をしていた。
おひさまの光を浴びると、美しい青色に変わるということだった。
青い色に、赤いくちばしと、赤い足、なんておしゃれな鳥なんだろう。
山を下って来て、日曜日なのに、妙に静かなホテルのようなフロアーで、ホットコーヒーを
オーダーした。お支払いの後、側のラックに、パンフレットが置いてあった。
「ブッポウソウは、幸せの青い鳥です」と、記してあった。
最近の新聞に、若い人の顔がみんな同じような顔に見えるのは、老化の兆しだと書いてあった。
今、私は圧倒的に若い人々の中で働いている。20代から30代の女性ばかりの中で、
唯一高齢者が紛れ 込んで働かせて頂いている。
社員の休憩室で、お昼のお弁当を広げるのだけど、私のような年寄りはどこにも見えない。
若々しく、長く美しいまさに美脚!心配するほど短いスカートやパンツ。
だけど、みんな同じ顔に私には見える。
誰もが可愛く、きれい。でも、みんな同じ顔に見える。
わたしがお弁当を広げている隣で、ドライヤーを片手に髪をくるくるときれいに、お姫様の
ように巻き、メイクを始める。何かスプレーをシュッとひと吹きで、立ち去ってしまうが、
残された者の食事のまずさ!食べる気が失せてしまう。
みんな同じ顔に見えてしまう。
老いを迎えた人間が、自分の若い日々を忘れて、若い女性に嫉妬しているがゆえに
皆同じ顔に思ってしまうのだろうか。この問題に、しばらく、取り組んでみようかな。
今、私は圧倒的に若い人々の中で働いている。20代から30代の女性ばかりの中で、
唯一高齢者が紛れ 込んで働かせて頂いている。
社員の休憩室で、お昼のお弁当を広げるのだけど、私のような年寄りはどこにも見えない。
若々しく、長く美しいまさに美脚!心配するほど短いスカートやパンツ。
だけど、みんな同じ顔に私には見える。
誰もが可愛く、きれい。でも、みんな同じ顔に見える。
わたしがお弁当を広げている隣で、ドライヤーを片手に髪をくるくるときれいに、お姫様の
ように巻き、メイクを始める。何かスプレーをシュッとひと吹きで、立ち去ってしまうが、
残された者の食事のまずさ!食べる気が失せてしまう。
みんな同じ顔に見えてしまう。
老いを迎えた人間が、自分の若い日々を忘れて、若い女性に嫉妬しているがゆえに
皆同じ顔に思ってしまうのだろうか。この問題に、しばらく、取り組んでみようかな。
今朝は5時半に起床した。順調な朝のスタートのはずだったが、8時頃から妙にしんどくなってきた
休んで眠れば、楽になれるかもしれないとは、思ってはみても、休めはしない。
バスや電車の乗り物に乗っている間は、ただひたすら静かに本も開かず、じっと目を閉じていた。
薬局で、ドリンクを飲みOS1を3本も買って職場に臨んだが、頭がふらふらする。
しんどいことこの上なし。倒れそうな気がしてくる。この前の休日の日に、あんまり頑張りすぎて
しんどくなった、37度の日の後遺症かとも疑ったが、わからない。
職場で倒れるなんてもってのほか!早めにかかりつけの病院へ行ったほうがいいかもしれない、と、
心細くなってくる。頭がふらふらして、視力も定かで無い、まずい!危険信号だ!
お昼ごろ、突然下腹部に激痛が走り、下痢が襲った。なぜ?なぜ?
と、自問自答した時、今日でイベントが終了するので、ほっと気が緩みかけている自分の心に
気がついた。ほっと出来るほど数字はよくなっかた。今からそのマイナス分を取り返さねば
ならないのだ!気を緩ませてどうするのだ!と、わが心に言い聞かせて、3時間後通常の体に
戻ることが出来た。
わが心の何とした恐ろしさよ!自ら疲れと、しんどさをつくりあげていたのだ。毎日、しんどい、
しんどいとつぶやいていたものが、すきを狙って、襲ってきたことに過ぎなかったのだ!
休んで眠れば、楽になれるかもしれないとは、思ってはみても、休めはしない。
バスや電車の乗り物に乗っている間は、ただひたすら静かに本も開かず、じっと目を閉じていた。
薬局で、ドリンクを飲みOS1を3本も買って職場に臨んだが、頭がふらふらする。
しんどいことこの上なし。倒れそうな気がしてくる。この前の休日の日に、あんまり頑張りすぎて
しんどくなった、37度の日の後遺症かとも疑ったが、わからない。
職場で倒れるなんてもってのほか!早めにかかりつけの病院へ行ったほうがいいかもしれない、と、
心細くなってくる。頭がふらふらして、視力も定かで無い、まずい!危険信号だ!
お昼ごろ、突然下腹部に激痛が走り、下痢が襲った。なぜ?なぜ?
と、自問自答した時、今日でイベントが終了するので、ほっと気が緩みかけている自分の心に
気がついた。ほっと出来るほど数字はよくなっかた。今からそのマイナス分を取り返さねば
ならないのだ!気を緩ませてどうするのだ!と、わが心に言い聞かせて、3時間後通常の体に
戻ることが出来た。
わが心の何とした恐ろしさよ!自ら疲れと、しんどさをつくりあげていたのだ。毎日、しんどい、
しんどいとつぶやいていたものが、すきを狙って、襲ってきたことに過ぎなかったのだ!
通勤の電車に、今朝方録音したラジオ英会話のイヤホーンを耳にしながら、空いていた座席に
落ち着いた、と、隣の座席のご高齢の女性から声がかかる。
「あなた、お勉強してらっしゃるの?お止めなさい。外の、景色をご覧なさいよ。
もう、田植えが始まっていますよ!ここ辺は、昔一面のい草だったものですよ!」
と、感慨深げにおっしゃる。「ところで、最近の若い人たち、妙に皆、うつむいていませんか?」
「しかも、前髪を垂らしていますね、よくないですよ、あれ!物の見方が、完全に欠けていますよ。
」目の前の座席に高校生らしき女性が、スマホか何かを触っている。前髪を垂らしている。
「あなた、若い女性が皆、脚を見せていますが、大丈夫と思いますか?」
「そうですね、更年期に腰痛とか出るかもしれませんね?」と、答える私。
「とんでもない!あなた!子宮からの熱で若い体を守っているのですよ。精子が着床する時には、
もう、子宮には熱は残っていないのですよ。不妊はここから発生しているのに、なぜ多くの
世の知識人は、黙って見ているのでしょう!」と、憤懣やるせない思いを、敢えて周りの
人々にも聴かせるがごとく、とうとうたる弁舌であった。
「いつも、だいたいこの辺に乗るのです。駅についてから便利ですからね!また、お目にかかりま
しょう。」気迫に満ちた清々しい、朝の講義を拝聴できて幸せなスタートであった。
落ち着いた、と、隣の座席のご高齢の女性から声がかかる。
「あなた、お勉強してらっしゃるの?お止めなさい。外の、景色をご覧なさいよ。
もう、田植えが始まっていますよ!ここ辺は、昔一面のい草だったものですよ!」
と、感慨深げにおっしゃる。「ところで、最近の若い人たち、妙に皆、うつむいていませんか?」
「しかも、前髪を垂らしていますね、よくないですよ、あれ!物の見方が、完全に欠けていますよ。
」目の前の座席に高校生らしき女性が、スマホか何かを触っている。前髪を垂らしている。
「あなた、若い女性が皆、脚を見せていますが、大丈夫と思いますか?」
「そうですね、更年期に腰痛とか出るかもしれませんね?」と、答える私。
「とんでもない!あなた!子宮からの熱で若い体を守っているのですよ。精子が着床する時には、
もう、子宮には熱は残っていないのですよ。不妊はここから発生しているのに、なぜ多くの
世の知識人は、黙って見ているのでしょう!」と、憤懣やるせない思いを、敢えて周りの
人々にも聴かせるがごとく、とうとうたる弁舌であった。
「いつも、だいたいこの辺に乗るのです。駅についてから便利ですからね!また、お目にかかりま
しょう。」気迫に満ちた清々しい、朝の講義を拝聴できて幸せなスタートであった。
この6月に入って、急に神棚の榊の緑の葉っぱの色が、茶色に変わってしまった。
昨年の10月1日に神棚にお供えした榊の木が、8ヶ月も元気で過ごしてくれた。
定年後、新しい仕事が決まり、初出勤の日であり、10月お朔日に大手のスーパーで
一束298円で買ってお供えした、榊の木であった。
普通、1周間くらいでダメになるのに、いつまでたっても枯れない。
3,4日に一度くらいしかお水を代えていないのに、お正月が過ぎても、そして
春になっても、美しい深い緑色の葉っぱの色は変わらなっかた。
朝、若水をお供えして、朝拝の祝詞をあげている時、榊の木の葉っぱが、小さく小刻みに
震えているようにみえて、我が目を疑った。
嘘だろう、私の目が具合が悪いのだろうと思ってみていた。
しかし、これは事実なのだ。実におよそ8ヶ月もあの狭くて古く、雨漏りもする小さな家で
榊の木は生き延びてくれたのだ。
誰も信じられないだろうけれど、こういうことは、実際起きているのだ。
平成25年6月8日、若く美しい黄緑色の新芽を抱えながら、ついに木は枯死してしまった。
昨年の10月1日に神棚にお供えした榊の木が、8ヶ月も元気で過ごしてくれた。
定年後、新しい仕事が決まり、初出勤の日であり、10月お朔日に大手のスーパーで
一束298円で買ってお供えした、榊の木であった。
普通、1周間くらいでダメになるのに、いつまでたっても枯れない。
3,4日に一度くらいしかお水を代えていないのに、お正月が過ぎても、そして
春になっても、美しい深い緑色の葉っぱの色は変わらなっかた。
朝、若水をお供えして、朝拝の祝詞をあげている時、榊の木の葉っぱが、小さく小刻みに
震えているようにみえて、我が目を疑った。
嘘だろう、私の目が具合が悪いのだろうと思ってみていた。
しかし、これは事実なのだ。実におよそ8ヶ月もあの狭くて古く、雨漏りもする小さな家で
榊の木は生き延びてくれたのだ。
誰も信じられないだろうけれど、こういうことは、実際起きているのだ。
平成25年6月8日、若く美しい黄緑色の新芽を抱えながら、ついに木は枯死してしまった。
