2006年夏 想い立ったように

ケンとふたりでバリ島へ行った



ホテルの屋上には小さなプールと

フランジパニの木がいっぱいあって

香りを風にのせながら 

雨のようにぽつりぽつりと地上へ花が降っていた



ホテルの真ん前は

一面の海が広がっていた



ある夜 夕食の帰りに初めて

そのビーチに入った



誰もいない夜のビーチ



お空に光る いくつもの金平糖が

海に降ってきて 波の音楽に合わせて踊っていた



ケンは そこで私を抱きしめた後

ガムランの鳴る街へと戻って行った



クタの神様がやってくる

皆が踊っている