ハビのインタ♪ | アリスのブログ ~羽生結弦選手と日々のこと~ 

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キヤノンさんにハビのインタがありました♪

「ユヅルの次の滑走なのに」
日本人からの拍手に感動





――世界選手権では2年連続の銅メダル。おめでとうと同時に、ショートは2位だったので、ちょっと惜しかったですね。

確かにフリーのミスはもったいない部分はありました。でもタツキ(町田樹)はショートも、フリーも両方とも素晴らしい演技でした。そしてユヅル(羽生結弦)はもう、みんなも僕もよく知っている通り、何をしでかすか分からないスターだからね。僕がショート2位でも、すぐ後ろにユヅルがいたから、どうなるか分からないって思っていました。だから自分のメダルの色は違うものを目指していたけれど、この大会全体の中での位置を考えたら満足です。

――世界選手権では、ショートはパーフェクトで2位発進。プログラムの『Satan Takes a Holiday』は1980年のレークプラシッド五輪王者ロビン・カズンズのショーナンバーでしたね。

僕の一番の憧れで、僕のスケートの源になったのがロビン・カズンズです。彼が大昔にショーでやったものを、子供の頃ビデオで見ました。あんなに感動して幸せな気持ちになったことはない、面白いプログラムでした。だから僕がもらったあの幸せを、今度は僕のファンに届けたいっていう気持ちで踊っています。とにかく最高のプログラムです。

――フリーは3本の4回転が決まりました。

3つの4回転を降りるのは大変なことだし、僕にとってはトリプルアクセルのほうがもっと大変。だから1つ成功しても「まだジャンプある」って思っていました。3回転ルッツでミスしたときは「もう!どうして僕はミスが好きなんだ!」と思いましたけど。そこからはリラックスして、もうこれ以上僕にミラクルは起きないから、全ての出来事を受け入れようという気持ちになりました。楽しく滑りましたし、最低限の目標であるメダルも獲ったので良かったです。

――滑走順では、町田選手、羽生選手の後でしたね。

もう大変な試合展開だ、と思いました。演技は見なかったけどタツキの調子は良いのは分かっていましたし、僕の直前のユヅルは最高の演技。日本の試合でユヅルの直後に滑るのは大変だろうと予想していたけれど、想像以上の花束とプレゼントが投げ込まれて、僕はその中に出ていった訳です。花束を拾う女の子を蹴っ飛ばしちゃいそうでした。お客さんはみんなユヅルに興奮しているし、最初は、僕の出番なんてないって思いました。なのにちゃんとみんなが静かになって僕に集中させてくれて、僕の名前が呼ばれた途端にすごい拍手してくれた。「え、僕にも?」って感じです。素晴らしいことでした。

――フェルナンデス選手に対しても大喝采でしたよ。

そうなんです。だから驚いたんです。18,000人もの観客が僕に拍手してくれている。全員が僕も応援してくれるなんて、日本人はなんて変わり者なんだ、と思いました。そして演技が終わったらスタンディングオベーション。とってもとっても幸せでした。日本人、大好きです!




3種類目の4回転よりも
今はスケーティングとスピン


――4回転は、どうしたらあんなに簡単そうに跳べるのでしょう?

ちょっとだけ才能が助けてくれる部分はあると思います(笑)。でも昔は4回転を2、3人しかできなかったのが、今は10~20人の男子が跳んでいる。それだけ跳び方のメソッドが確立されて、それを実践すればある程度の人はできるということ。もう珍しい能力ではなくなっている。だから「僕は4回転が得意です」なんて言っていると、それは誰でもできる技だよ、っていつか言われちゃうんじゃないかと思っています。

――いえ十分に凄いです。でもここ10年でかなり技術は確立されましたね。

人によって違いはあるけれど、大きく分けて、ロシアと北米の2つ。ロシアのように回転を上手く使うものと、北米のようにスピードを出してバーンと跳ぶものと。僕は普通のスピードで丁寧に跳ぶイメージで、スピードが速すぎたらできない。あと筋肉量も、たくさん必要な人と必要でない人がいる。ユヅルはとっても細いけど、強い筋肉がある。つまり彼の跳び方なら、大きな筋肉がなくてもできる。僕もユヅルと同じタイプです。

――すでにトウループとサルコウの2種類を跳んでいますが、さらに3種類目の4回転は?

3種類目はやらないです。やるなら4回転ループですが、まだ練習もしていません。試合で成功させるためには、ものすごい量の練習が必要になりますが、今の僕には他にもっとやるべき事がある。スケーティングもまだ未熟だし、スピンなんてもうヘロヘロでいつ倒れるのって自分でも思っていますから。

今の瞬間を生きたって実感すること
メダルや成績よりも大事な喜び
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――では五輪について。4位でメダルを逃しながらも「満足」と話していましたが、本心なのでしょうか?

それは、いつ何をしたら満足か、という問題なんです。スペインにとって僕は初めてのトップ選手なので、何をやっても「スペイン初」。五輪4位もスペインにとっては記録更新で、ファンは喜んでくれる。僕は今、スペインという国の期待を背負ってスケートをしていて、それを楽しんでいます。だから「スペイン初」って言われることが嬉しいし達成感があります。まだスペインにはメダルが無いから、僕らのメダルへの欲も日本に比べると弱いんだと思います。

――アスリートとして欲が足りないのかなって思うことがあります。

たしかにスケートはスポーツだから、勝つことも1つの目的だと思います。でも僕にとってスポーツの意義は、自分のベストをどうやって出すかということ。氷の上にいても僕は、スケーターではなく人間なんです。だから、ファンと友達とスケート仲間、コーチみんなが一緒になって時間を共有したことに意味がある。僕が子供の頃に両親から言われた教えは、「僕よりも順位が上でも下でも、人間の価値は変わらない。困っている人を助ける時に、その人がメダリストかどうかで選んではいけない」ということ。それが僕の原点なんです。

――素晴らしいご両親ですね。でもアスリートとしては悩ましいですね。

それは分かります。でも人によって生き方は違うし、僕は今の僕の生き方が好き。みんなと仲良く、楽しく生きて行きたい。スポーツなんだから現役の間は勝ち負けにこだわるという考え方も納得はしています。でも僕の場合は、ファンが喜んでくれて、その場をみんなと共有することの方が大事。もし誰も見てない試合があったなら、その日に僕のスケートは終焉を迎える。拍手とプレゼントも含めて試合なんです。だから成績を残すことよりも、今の瞬間を生きたって実感することが喜びです。

――ラテンの人ですね(笑)。ファンが増えて生活は変わりましたか?

全然変わりません。同じ服を来て、同じ友人に囲まれて、同じ食器とコーヒーメーカーを使って、実家には同じ猫がいて。有名になって何かを変えたいとは思いません。

忍耐強く僕を信じてくれたコーチと
刺激してくれたユヅルに感謝

――では支えてくれた皆さんへのメッセージを。まずブライアン・オーサーコーチへ。

とにかく毎日諦めずにこのクレイジーな男の子に付き合ってくれてありがとうと言いたいです。忍耐強く、僕のやる気が出るまで待ってくれる優しい人。僕がいつかできると信じてくれた人です。コーチとして、スケーターとして、人として、そしてトロントの父として尊敬しています。

――ではスケーティングを指導してくれたトレイシー・ウィルソンコーチへ。

彼女はとにかくパワーがすごい。サボッてる僕をどんどん引っ張ってくれる。先にリンクに降りて、早く来なさいとガラス越しに言ってて、滑り始めるともう永遠に解放してくれない。僕の方が必ず先にギブアップする。やはり五輪でメダルを獲っている彼女の経験とか、難しいことを簡単にしてくれる工夫とか、色んな苦労をしてきた人だっていうのが分かります。僕は彼女ともっと一緒に練習するべきだと感じています。

――では振付師のデイビット・ウィルソンへは?

彼はとにかく面白くて、リンクで笑いを提供してくれる。そして僕が全然振り付けを覚えられなくて、頭が悪いんだけど、デイビッドが忍耐強く教えてくれました。僕の才能の枠を広げてくれたと思います。

――では一緒に練習してきた羽生選手は?

彼の才能、そして努力、スケートへの姿勢、すべてが素晴らしくて、いつも刺激になっています。彼を支えるスタッフも努力しているすごいチームです。ユヅルはおしゃべりもせず、氷に乗っている間はずっと練習していて偉いです。当たり前かも知れないけど。

――チームメイトの羽生選手が五輪で金メダル。悔しさもありましたか?

それは無いかな。彼は本当にたくさん練習していたし、五輪の後も全然変わらずにまたハードに練習していました。金メダルを獲ったからといって、甘えも、サボりもなく、威張らない。あれこそが世界王者になるべきスケーターなんだと見ていて思います。五輪の金メダルは、トロントに戻ってから掛けてもらいました。大きくて重かった。僕も4年後の平昌五輪でメダルを目指したいなって思いました。





http://web.canon.jp/event/skating/interview/int_fernandez02_1.html

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