高い買い物をしても、強い自分になれるわけではない。

 

RPGでは、装備を買えば攻撃力や防御力が上がる。だから強くなるために買い物をする。それは単なる見た目の問題でも、ストレス発散でもない。

 

そんなことを考えたのは、登山中の滑落事故のニュースを見たからだ。私は以前から登山装備に興味があり、価格や性能を比較して眺めていた。登山装備は命に関わる「道具」であり、RPGでいうところの攻撃力・守備力の両方を高める重要なアイテムだ。

ニュースで事故に遭った方も、良い装備をしていたという。それを知って、少しがっかりした。高い装備を買っても、結局事故に遭ってしまうのかと。

 

人間は、より良いものを求め続ける性質があると思う。それは、レベルアップに行き詰まった大人の性質にも似ている。

 

RPGでも序盤はレベルアップが容易で、自分の成長を実感できる。装備なんて次の街で買えばいいと後回しにすることもある。けれど、強い敵が現れ、レベルアップにも時間がかかるようになると、「勝つ方法」を探し、結果的に装備を整えてから挑もうとする。

現代人のレベルアップは、RPGのように可視化されていない。ある程度できるようになっても報酬が上がるわけでもなく、倒すべき魔王もいない。明確な目的がないからこそ、なんでもできてしまうからこそ、退屈な日々を過ごしてしまいがちだ。

そんな中でも行き詰まりを感じた時こそ、自己のレベルアップを目指すことが大切だと感じた。
結局のところ道具はどこまでいっても使われる側であり、使う側の力量こそが肝要であると今回の事故を通して感じた。