ある方が隣の竹藪から自分の畑に竹が伸びてきて、耕運機は傷むし、竹の根は畑の方々に伸び、筍が出てきて困り、竹の根を掘って農作業していたらギックリ腰になり、10日ほど入院する羽目に合いました。ところが、竹藪の持ち主は話合いに応じてくれません。このような場合どのような法律的主張ができるでしょうか。
これは相隣関係の問題です。 民法233条1項は「 隣地の竹木の枝が境界 線を越えるときは、そ の竹木の所有者に、そ の枝を切除させること ができる」と規定し、 同条2項は「隣地の竹 木の根が境界線を越え るときは、その根を切 り取ることができる」 と規定します。そこで 、枝の場合には、相手 に枝を切除させ、根の 場合には自分で切除す ることができます。この権利は土地所有権 に付随する物権的請求権 に基づいています。物権的請求権である以上、仮に相手が拒絶 しても裁判上相手に権 利を主張できます。
とこ ろで、「耕運機はいた み、竹の根を掘って農 作業していたらギッ クリ腰になり、10日ほ ど入院する羽目に合っ て」のであれば、民法 717条2項により相 手に損害賠償を請求で きると考えます。これは「竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合」に、隣人に損害が発生した場合に該当し、竹木を裁植する隣地の一次的には占有者二次的には所有者が損害を受けた隣人に損害を賠償する責任があります(占有者に責任がない場合には所有者が無過失責任を負います)。これは不法行為による損害賠償責任の性質を有します。