チャンピオンズリーグ1/4Final Vuelta アトレティコ・マドリー戦招集メンバー | 蹴球中毒な男の独り言日記-バルサ偏愛的バルサ備忘録

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 フットボールに魅了され、フットボール中毒に侵され、フットボールなしでは生きていけない男のフットボール的な日常についての独り言と備忘録です。愛するFCバルセロナの応援を中心に書いています。バルサのソシオなので、かなりのバルサ偏愛者です。

 ヘラルド・“タタ”・マルティーノ率いるバルサは、リーガでは第9節のパンプローナでのCAオサスナ戦(0-0)で2pts.を、第15節のビルバオでのアスレティック・クラブ戦(1-0)で3pts.を、第19節のマドリーでのアトレティコ・マドリー戦(1-1)で2pts.を、第20節のバレンシアでのレバンテUD戦(1-1)で2pts.を、第22節のバレンシアCF戦(2-3)ではカンプ・ノウで3pts.を、そして第25節のサン・セバスティアンでのレアル・ソシエダ戦(3-1)で3pts.を、第27節のプセラでのバジャドリーCF戦(1-0)で3pts.の合計18pts.を失って、ここまで第31節(93pts.)を消化して75pts.で、1位と1pts.差の2位となっている。


 2月の第22節のカサでのバレンシア戦(2-3)、第25節のフエラでのレアル・ソシエダ戦(3-1)に敗れて僅か3週間で6pts.を失い、3月に入ってもFIFAインターナショマルマッチデー直後とはいえ、第27節のフエラでのバジャドリー戦(1-0)でも3pts.を失った。首都のライバル2チームがポイントを重ねる中、不安定な顔を覗かせてしまったバルサは順位を上げ、第27節終了時には首位のマドリーと4pts.差に拡大して自力優勝の可能性を失った。カサでは3pts.を、フエラでは15pts.を失っているが、ローカルかビジターかにかかわらず、第19節までの前半戦と異なり、第20節以降の後半戦ではエラーでポイントを取り溢したことで自らを苦しくしている状況だ。


 自力優勝の可能性を失ったバルサは4pts.差で第29節のクラシコを迎えた。マドリディスタによって真っ白に染め上げたサンティアゴ・ベルナベウはブラウグラーナを葬ることを目論んでいたが、最良の結果だけを目指したバルサは5ヶ月前にカンプ・ノウで倒して以降に公式戦31戦無敗という結果を出してきた強いマドリーに対して勇敢に戦い、ボールポゼッションというバルサにとって最強にして最大、そして唯一の武器を持って3-4のスコアで勝利を持ち帰ることに成功した。これにより残り9試合(27pts.)を残して、1位は70pts.のアトレティコ、2位は70pts.のマドリー、3位は69pts.のバルサというノーズ・トゥ・テールの三つ巴へと持ち込むことに成功した。


 クラシコ直後の第30節では、バルサはセルタ・デ・ビーゴとのゲームに勝利して72pts.に伸ばした。アトレティコはカサでグラナダを手堅く下して73pts.で1位を確定、サンチェス・ピスファンでセビージャに敗れたマドリーは70pts.で足踏みして3位へと転落した。しかしながら、第31節と第32節はそれぞれが6pts.を獲得して三つ巴の争いは継続中で、1位は79pts.のアトレティコ、2位は78pts.のバルサ、3位は76pts.のマドリーだ。


 このリーガの三つ巴は他のコンペティションでも同様であり、バルサは27度目の優勝を懸けたコパ・デル・レイのFinal(16日(水)21時30分メスタージャ)をマドリーと戦うことが決まっている。そして、チャンピオンズリーグのベスト8には何れもが勝ち進み、1/4Finalはバルサとアトレティコが対決することになった。ここまでスーペルコパの2試合(1-1、0-0)、リーガ第19節(0-0)と3試合連続でロー・スコアでのエンパテでゲームでの勝敗が決していない両雄のカンプ・ノウでの初戦はこれまでと同じ構図で180度違うスタイルの激突となり、ジエゴの1年に1度レベルのゴラッソで先制されるもネイマールのゴールで1-1のスコアで折り返すことになった。


 ここまで接戦が続いている強いアトレティコが相手とはいえ、カンプ・ノウであった以上は勝利こそが最良の結果だった。それにもかかわらず、アトレティコにとってのフエラゴールを与えての1-1のエンパテは良い結果とは言えない。ただし、ビセンテ・カルデロンではスコアにかかわらず、勝利すれば1/2Finalへの切符を得られるシンプルな構図だけに一概にネガティブな結果とは言えない。勝利のためにはゴールが必要になる以上、プレー・インテンシティが高く激しい守備組織をベースにした堅守速攻のアトレティコに対しては勇敢に勝ちに行く姿勢が必要であり、その点で1-1のエンパテは勝利だけに集中してプレーするためにはポジティブな結果とも言える。


 確かにセルタ戦で右膝前十字靭帯を断絶して全治7ヶ月の大怪我を負ったビクトル・バルデスの不在はチームに暗い影を落としているのは間違いない。2008年1月から第2ポルテーロを務めるホセ・マヌエル・ピントはペップ=ティト時代もコパを中心にプレーしているので信頼は篤いが、それとは別にバルサでの勇姿がカウントダウントに入っていたビクトルの戦線離脱は悲しい出来事だ。また、1週間前のアトレティコ戦ではピケが骨盤に亀裂が確認されて全治4週間の怪我を負うアクシデントに見舞われ、今シーズン限りでの退団を表明したプジョールのコンディショニングも万全ではなく、デフェンサはギリギリの状況だ。


 それでも、少なくなる残りゲームの全てをFinalと位置付けた以上、刺激的な4月を複数のタイトルを目指して戦えることに喜びを感じてフットボールに集中するだけだ。リーガではカサでもフエラでもどんな相手でも勝利を重ねていくだけだし、チャンピオンズリーグは7シーズン連続での1/2Final進出という義務感に駆られることなくアトレティコをビセンテ・カルデロンで攻略することが必要だし、コパは2010-11のFinalや2012-13の1/2Finalのリベンジではなく純粋に目の前の宿敵マドリーを倒すだけだ。それが出来れば4月の終わりにはコパを獲得し、リーガは最終局面となり、チャンピオンズではリスボン行きを決めているかもしれない。


 しかしながら今、最も重要なのは、難攻不落のビセンテ・カルデロンでアトレティコを下すことだ。スーペルコパとリーガ第19節に続いて1/4Final初戦でも同様で4試合連続でのエンパテだ。統計的には同じシーズンに5度連続で勝敗が決しないことの方が確率は低く、この実績に捕らわれることも恐れることもない。超難易度の高いスタジアムは更に難易度を上げてくる。そこで重要なのは失点の回避だ。スーペルコパ初戦のビージャ、1/4Final初戦のジエゴとスコアが動いたゲームでは先制を許している。この2試合を教訓に、折り返し戦では全開でゲームに入って先制点を奪い、その後はボールを持ち続けて主導権を明け渡さないことを目指したい。


 タタ・マルティーノは、クルブ・アトレティコ・デ・マドリーとのチャンピオンズリーグ1/4Final折り返し戦のためのマドリー遠征にトップチームから21選手を招集した。


 La lista:
 13 Pinto, 25 Oier Olazábal;
 2 Montoya, 5 Puyol*,14 Mascherano, 15 Bartra, 18 Jordi Alba, 21 Adriano, 22 Dani Alves;
 4 Fàbregas, 6 Xavi, 8 A.Iniesta, 16 Sergio Busquets, 17 A.Song, 19 Afellay, 24 Sergi Roberto;
 7 Pedro, 9 Alexis, 10 Messi, 11 Neymar Jr. y 20 Tello.
 *Viatja sense l'alta mèdica


 先週土曜日のベティス戦を累積警告による出場停止で欠場したジョルディ・アルバが招集リストに復帰している。また、医療サービス部からのプレー許可を得ていないものの精神的支柱でもある“グラン・カピタン”、カルラス・プジョールもマドリー遠征には参加することになった。


 招集リストから外れたのは負傷者リストに入っているビクトル・バルデス(右膝前十字靭帯断絶)、ジェラール・ピケ(右臀部の骨盤に亀裂)、ジョナタン・ドス・サントス(右膝前十字靭帯断絶)、イサアク・クエンカ(左大腿二頭筋の肉離れ)の4選手だ。アルゼンチン人テクニコはアトレティコ戦を前に3選手を登録メンバーから外す必要がある。


 なお、今回のアトレティコ戦は国内対決だが、リーガではなくチャンピオンズリーグなので当日移動ではなく、UEFAの規定に従って前日移動することになっている。チームはゲーム前日の火曜日の10時15分にマドリーに向けてプラット空港を出発し、18時30分に会場のエスタディオ・ビセンテ・カルデロンで公式練習を行なうことになっている。








 今回のビセンテ・カルデロンでは今シーズンの2ndキットのセニェーラではなく、3rdキットの全身黒を着用することになっている。ネグロはチャンピオンズリーグのグループステージ第2節のセルティックFC戦で1度着用していて、それ以来2度目となる。セルティック・パークではセスクのゴールで0-1で勝利を飾っている。なお、一番上はスーペルコパ初戦、真ん中はリーガ第19節、一番下はセルティック戦。(勝って負け知らずユニフォームにしようぜ!)


 今回の決戦で重要なのは1/4Finalを勝ち抜いて1/2Finalへ進むことだ。そのためにはどんなスコアであれ勝利が必要であり、万が一シーズン5度目のエンパテであれば2-2のスコアが必要になる。それを下回る1-1の初戦と同じスコアで90分を終えた場合は15分ハーフの延長戦へと突入し、120分での決着を目指す。バルサはフエラなので延長戦は有利だ。30分の延長戦でゴールを決めての1-1のエンパテ、つまり2-2以上のスコアとなればフエラゴールの差で勝ち抜けが決まる。ただし、これは狙えるものでも、狙うものでもなく、バルサが狙うのは最良の結果、つまりは90分での勝利だけだ。


 今シーズンのアトレティコとの4試合は何れもロー・スコアでのエンパテであるが、スコアが動いたビセンテ・カルデロンでのスーペルコパ初戦とカンプ・ノウでの1/4Final初戦では、それぞれビージャとジエゴに先制を許してしまっていて、それを追いかけて同点ゴールを奪ってエンパテというのがパターンだ。この大一番でバルサはパターンを覆す必要がある。5試合目にして初めてバルサが先制することが重要で、バルサは追いかけるのではなく追いかけさせる展開へと持ち込み、アトレティコにゴールを守ることよりもゴールを奪うことへプライオリティを置かせる展開へと持ち込むのだ。


 バルサはゴールを決める目的のためにボールをポゼッションする手段をベースにデザインされたチームであり、アトレティコは真逆でゴールを守る目的のために相手チームのプレーを破壊する手段をベースにデザインされたチームだ。この相違点は3pts.を巡る90分のコンペティションであれば顔を出すことはないが、ゴール数を競う180分のコンペティションであれば顔を出すことになる。それはゴールを決めるためにデザインされたバルサが先制点を奪うことで、ゴールを守ることにデザインされたチームにゴールを必要とさせることだ。勝ち抜けに不利なスコアになれば前へ出ざるを得ず、消去されたスペースと圧縮された時間が現れるはずだ。


 況してや今シーズンのアトレティコはバルサとのゲームでリードを許したことがなく、プレーへの免疫力が上がっていても不慣れなゲーム展開への免疫はない。ここがバルサにとって戦略上の鍵となる。


 それはアトレティコも重々承知だろうが、バルサはアトレティコを上回る激しさを持って今までと違う戦いをしなければならない。人海戦術を用いてスペースを消去し、時間を圧縮してファールも辞さない激しさを伴ったインテンシティでバルサのプレーを破壊してくることはわかっている。それならばバルサは人海戦術に屈しない走力を使ってポジショニングで上回り、インテリジェンスを駆使してプレーを分断されないように目が眩むくらい速くボールを動かし続け、流れるようなプレーで応戦するだけだ。最高バージョンのバルサで、戦士たちが死に物狂いで人海戦術にて守るゴールを抉じ開けるだけだ。


 この“FINAL”で、タタ・マルティーノはチャビ、ブスケツ、セスク、イニエスタのクアトロ・フゴネスのシステムを引き続き採用するものの、10月のカンプ・ノウでのクラシコで採用した偽の9番にセスクを配置、メッシはゴールからの距離は離れるものの多少スペースが拡がり、アウベスとチャビとの関係性をより発揮出来る7番のポジションへ置き、ネイマールはアトレティコのファールトラブルを誘発させるためにも積極的に1対1を仕掛けられる11番のポジションに置くという選択をする可能性がある。


 これにより、イニエスタが中盤でチャビの近くで360度のプレーエリアに向かってプレー出来るメリットも生まれるし、左サイドでアルバの攻撃参加もより促せることになる。ネイマールとアルバの左サイドはフアンフランとアルダ、それに流れてくるデランテーロ(ラウール・ガルシアかディエゴ・コスタ)に体格差のギャップを突かれたカウンターに遭う可能性もあるが、ボールの奪われ方に注意を払い、素早いトランジションで長いボールを蹴らせず、ブスケツとマスチェラーノの鋭い読みから危険なスペースを消す対応が出来れば凌ぐことは出来る。


 また、ゲーム展開によってはゲーム途中の布陣変更でシステムを変えられるし、クアトロ・フゴネスのボールポゼッション優先のシステムからアレクシスやペドロの快足エストレーモを投入することでピッチを拡げ、9番へ移動したメッシ周辺にスペースを作り出すバリエーションも出して戦術の幅も出せる。チームの勝利を考えれば選択する価値のある秘策だろう。何れにしてもボールを持ち続けることが肝要であり、それにボールを失った直後のリアクションも肝要となる。フットボールの原則でもある長所で短所を隠すためにもボールポゼッションで速いボール廻しと流れるプレーが必要だ。最高バージョンのバルサに期待だ。


Força! Barça!