疑い3
怪しいと思うと、どんどん怪しくなってくる。カウンターキッチン越しに夫の様子を見ることが多くなった。もう二年近く、夫の顔をまじまじ見ることって無かったなと気が付く。子供が産まれてから正直、夫の事を考える心の余裕が無かった。私は結婚14年目で子供を授かった超高齢出産だった。病院もNICUが整った公立の病院での出産が母子ともに安全と紹介された。普通の妊婦さんがしない検査もしたし、家族に妊娠を知らせたのは、妊娠六か月を過ぎてから。もう、自分には妊娠のチャンスも出産も無いと思っていたから、妊娠が分かってから、出産、子育ては、自分にとって何より優先され、大切に大切に毎日を過ごしていた。14年間、夫と二人で生活していた労力は、全て子供へ向かい余力 は無しという状態だったと思う。私は毎日、疲れて余裕はなかったけれど、掃除、洗濯、食事などの家事はしていたし、食事は買ってきた総菜を並べるようなことは無かった。