その大学で本当に満足できるならOK

 中学受験が終わると、6年後には大学受験が待ち構えています。大学受験の辛さは中学受験の比ではありません。そこで、中学から大学の付属中学に入れてしまえば、大学受験の厳しさを経験しなくても大学に入れるからお得という考え方があります。本当にそうでしょうか?

 少子化が進むと大学進学者も当然減っていきます。数年後には大学募集人数と大学進学人数がほぼ同数になるとも言われており、そうなると選り好みをしない限りは全員が大学進学できることになります。そうなってしまうと、大学付属のうまみはあまり無くなります。

 そして、その大学で本当に満足できるかということがあります。子供の可能性は無限です。ひょっとしたらかなりの大学へ入れる可能性をみすみす潰してまで、付属という型にはめてよいのかをよく考える必要があります。付属中学・高校から外部の大学への受験は、まわりが受験勉強をしないことを考えると、ものすごいエネルギーが必要となるため、得策ではありません。

 大学受験というものは、お子さんにとって一世一代の大勝負。結果はどうあれ、ここで得るものは計りしれないと思います。実社会の荒波にもまれた時、大学受験で苦しい思いをしているのとしていないのとでは、その後のうたれ強さにも違いが現れてくるかもしれません。
 過去数年の偏差値・進学率の推移がカギ

 上位枝あるいは伝統ある名門校ならともかく、中堅以下の学校の場合、将来的(子供が大学受験する頃)に伸びてくれるか否かは、誰しも気になるところです。ところが通常の偏差値を見ても、学校案内を見ても、そんなことはどこにも書いてありません。誰にもわかりません。

 それでは、今現在、その学校が伸びているかどうかはわかるでしょうか?四谷大塚に「結果偏差値7年間推移」という情報があります。この情報で、各校における最近7年間の偏差値の推移を見ることができますので、どの学校が偏差値的に伸びているかということが一目瞭然です。但し、その年の受験状況によって、あるいは受験日によって、偏差値は微妙に影響が出て、その都度前後いたします。また、学校戦略支援センターの「私立中学受験年鑑」という書籍には、10年前・5年前。昨年の3パターンによる大学進学率が記載されております。こちらを見ることで大学進学率の伸びが一目瞭然です。

 さらに有効な手立てとして、高校の偏差値を調査するということがあります。中学受験は受験絶対数が少ないため、高校受験時にはほとんどの学校で偏差値がアップします。中学受験では偏差値が50程度の中堅校でも、高校受験時には65‐70近くなる場合があり、そのような学校は絶対にお得と言えるでしょう。但し、純粋な中高一貫校として高校で生徒を募集しない学校もあり、そのような学校については高校受験の偏差値はわかりません。
 60%が目安です。

 過去問等には、合格者平均点・受験者平均点など、いろいろと記載がありますが、一番大事なのは、合格者最低点です。

 何も100点なんか取る必要はありません。極端に言えば、最後の一人で合格するのが最も効率的な受験とも言えます。

 さて、合格最低点は学校によって、またその年によっても変動があり、一概には言えませんが、目安は60%です。もちろん全教科の合計が60%という意味なので、各教科で最低点を設けているような学校はほとんど無いでしょう。

 なかには合格最低点が40%となっていたので、これは楽だと思っていたところ、問題がとても難しいという学校もありました。また、合格最低点が非公開の学校もありますので、そのような場合も最低60%を取るよう心掛ければよいと思います。
 ケース・バイ・ケースですが・・・

 中高一貫の学校には2種類あります。純粋な中高一貫で、高校からの募集を一切行なわない学校と、数は少ないながらも高校からの新規参入者も受け入れる学校です。

 どちらがいいかは考え方次第・その学校次第なので何とも判断できない問題ですが、個人的考えとしては高校からも受け入れる学校のほうが良いと感じます。

 理由ですが、中高一貫の学校は、ほぼ例外なく高校受験時には学校の偏差値は上がります。そこを勝ち抜いてくる子ですから、相当の学力を持っていると考えられます。新しい子が入ることでマンネリも防ぐことができますし、お子さん本人が何よりやる気になってくれるのではないでしょうか?
 大問題の(1)は絶対に落とさない

 うちの子の場合は、算数が非常に苦手でした。勉強してもそれほど点は伸びません。どうすれば合格最低点を取れるか考えた末、苦肉の策で編み出したのが、以下の方法です。

 過去問題をとことんやり抜く。問題の傾向は毎年ほぼ同じ。よって、傾向を体で覚えるため、ひたすら過去問題に取り組みました。1度解いて、しばらくして2度目は間違えた問題だけ。3度目はさらに間違えた問題だけ。3回やって、点がどこまで伸びるかが勝負です。

 とは言え、第一希望の中学における算数はうちにとっては難問揃い。60点を超えたことはありませんでした。そこで考えたのが、50点狙いです。合格最低点は大抵6割ですから、算数で50点を確保し、他の科目にでカバーすることに賭けたのです。それでは50点を確保するにはどうしたかですが、ラスト近くの問題はすべて捨てました。問題を読まなくてもよい、どうせ解けない、読むだけ時間の無駄。そう割り切りました。その反面、計算問題は絶対に落とさない。各大問中の(1)は必ず基礎問題なので、絶対に落とさない。この作戦を取りました。
 とにかく親子で話し合いましょう

 国語は非常に点が伸びにくい科目です。センスも必要ですので、勉強の成果がなかなか表れず、嫌気がさしてしまう場合が性々にしてあります。

 我が家ではどのように国語を攻略したかと言いますと、とにかく子供と二人でとことん話し合うのです。この問題の答えはこうなっている。どうして?ここにこんな表現があるからかな?こんな感じで、子供の考えを聞き、親の考えを話し、それについてどんどん議論の輪を広げていくのです。

 国語の選択問題は大抵が四択です。そのうち二つは簡単に除外できるでしょう。残りの二つからいかにして正答を導き出すかで点数が大きく変わります。国語の答えは人それぞれの考え方が違うのですから、一つだけではありません。それこそ無数にあります。ただ、それではテストになりませんから、必ずどこかに答えに直結するキーワードが隠されているはずです。「この問題はどちらの選択肢も正解に近い。ただ、ここにこのキーワードがあるから、どちらかと言えばこちらを選択するのが正解」というわけです。とにかくこれを見つけ出すことができれば、四択問題恐るるにたらず。点は必ず伸びます。
 通学途中か休み時間が最適

 説明会に行くと、学校側の説明を聞いた後、授業見学ができます。どんな生徒がいるのかということは、この時にある程度は見ることができます。 しかし授業見学の際は生徒達も見学に備えて構えてしまっているので、本当の生徒達の様子を見たとは言えません。

 生の生徒の様子を観察するのは、通学途中か休み時間が最適です。ある進学校では、休み時間中、生徒たちが廊下を走り回っていました。またある学校では通学時間に生徒達を見ていると、男子は制服のズボンをずり下げて穿いており、女子はうっすらシャドウを塗っていました。時間が合わないとなかなか見れないかもしれませんが、生の生徒達の姿を観察するのは非常に大事なことだと思います。
 子供独自のカリキュラムを、親が作成する

 よく受験の天王山は夏休みと言いますが、ちょっと考えるとおかしいですよね。夏休みから試験本番までは半年もあるのです。その半年で何が起こるかはわかりません。本当の天王山は冬休みです。冬休みの1日は夏休みの3日に相当するといっても過言ではありません。

 さて、冬休み明けの1月にどう追い込みをかけるかで、大きく結果が変わってしまいます。無駄なことをやっている時間はありません。

 あるご家庭では、冬休み初日の12/25から1/31までの日別スケジュールをお母さんが立てました。志望校を考え、塾の学習と両立するように工夫しながら、この日に何をやるか(問題集の何ページ等、細かいレベルで)をすべて決めて、二人でこなしていきました。

 本来その作業は塾にやってもらいたいところではありますが、個人個人のスケジュールをいちいち立てることは不可能でしょう。やはりここは親が子供の勉強の進み具合を勘案し、余裕を持ったスケジュール策定をすべきなのです。1/31に過去問などをやらせてはいけません。点が悪ければ落ち込むだけです。最後の?週間は予備週として、丸々空けておくのがいいようです。
 漢検の経験が重宝しました

 就職に役立つ資格や転職に役立つ資格など、世間ではいろいろと取りざたされますが、実際は資格を取得しているだけではほとんど意味がなく、それをどのように活かすかが勝負の分かれ道です。それでは中学受験に役立つような資格はあるのでしょうか?

 あるご家庭では小学校4年生から文部科学省認定の漢字検定に家族で挑戦し続けており、その結果子供は3級まで取得していました。これが非常に役に立ちました。漢字の出題は各校とも必ずありますが、配点は1問1点程度。かりに1、2問ミスをしたところで、大勢に影響はありません。役に立つのは漢字そのものではなく、何度も大会場で試験を受けた経験や、合格した時の嬉しさをしっていること。

 また、国語というものに対して苦手意識を持たなくなる等、副産物的な収穫があるのです。国語という科目はある種センスで取るような部分があり、勉強をしたら勉強しただけ点に反映するようなものではありません。つまり、もともと国語のセンスがあるお子さんは、国語に苦手意識を持ってしまっているお子さんに比べ、圧倒的に有利と言えます。そのような意味からも漢字検定はお奨めです。

 しかも公的資格まで取得できてしまうのですから一石二鳥。パソコンの普及により漢字を書けなくなってしまう現代人が多い中、将来的にも一目置かれることは確実です。子供だけにやらせるわけにはいかないので、我が家では親も挑戦し、そのご家庭のお母さんは2級まで獲得できました。親にもメリットがあります。
 普通は無理。

 よほどの例外でない限り、学校で教えてくれる勉強+独学ではまず無理でしょう。それほどまでに、現状の小学校教育と中学受験の難易度には格差があります。

 一説によると、中学受験のレベルは、国公立中学2年のレベルだとか。教育費は本当に馬鹿になりませんが、手ごろな塾にお任せすべきだと思います。