そりゃまぁ~大変な一年やったけど

 

このブログも、このチームをどうしたらええのか考えてたら、

何かに残したくなって始めた。

 

まずは野球に取り組む姿勢とは・・・なんていう事から始めた学年。

 

6年生になってから、こんな話をしないといけないのかと最初は頭を抱えた。

 

5年生までは、なんだかんだで甘えた子供のままでやってきた。

スタッフもそのまま黙ってさせてきたから、芯になる部分を何も学ばずに6年生になった。

 

子供はしっかり教えれば、必ず吸収してくれる。

 

出来ていないのは大人の責任。。。

 

最近は、精神論なんていらない!

丁寧に技術を教えれば子供は上手になる!

 

なんて話をよく聞くけど、それは中学以降の話。

子供は12歳までに心と頭の中が成長する。

 

そこまでに教える一番の中心は、心のあり方である。

 

周りの人に感謝する気持ちはもちろんの事、教えて貰った事を素直に実行してみる気持ち、

団体行動でして良い事と悪い事の区別や自分より他人の事から考える気持ちなど

 

それは12歳までに教えておかないと、思春期になり反抗期に入った子供には

もう何を言っても通じない。

 

そして子供達に心のあり方を教えるには「野球」はベストスポーツだと思う!

 

だからこの学年の子供達にもまずはそこから徹底的に教えていった。

 

多分最初は面白くなかったんだろうなぁ

 

でも、この一年は、何度も何度も、チームの為に動け!って言い続けた。

 

春先には、みんながそれを理解し始め、それに伴ってチームも力が付いてきた。

 

そして北摂の30チームほどの大会で初優勝!

嬉しかった!!

そしてすぐにその倍ほどの参加チームの大会で準優勝!!

 

「成長してる!」

 

それを実感させてくれた。

 

しかし夏前になると、ピッチャーの二人が相次いで怪我。。。

キャッチャーでキャプテンのハルトまでもが、背中と腰を痛めてまさかの戦線離脱。。。

 

中心選手を一気に3人失ったチームは、折角繋がりかけた仲間の絆がまた解けてしまう結果になった。。。

 

秋まで勝てないかもしれない。

 

その理由は中心選手を失ったからではない。

その事をまける理由にして、言い訳にして、誰も絶対にやってやるという気持ちにならなかったから。。。

 

そしてここからまた、心のあり方の勉強が始まった。

 

秋には絶対に勝てるチームにする!

そう誓って、また厳しい練習が始まった。

 

少しずつ、本当に少しずつやけど、みんなの気持ちが変わっていくのが分かった夏の終わり

 

ピッチャーはマナトとコタロウが小柄な体で本当に良く頑張ってくれた。

キャッチャーは春には想像もしなかった男、リッキーが見事な成長を見せてくれた!

 

そして、チームは少しずつ成長を見せてくれるようになり、強豪相手にも勝つ試合が出来るようになってきた。

 

それでも優勝までたどり着けなかったのは、集中して良いプレーを続ける事が出来なかったから

 

まだまだ本物じゃないから、ほんの少し歯車が狂っただけで、自滅してしまう。。。

 

秋から冬にかけては、毎週毎週「あと少し、もうちょっとで強くなる!」

 

そう思ってグランドに通った。

 

そして12月の初めに、最後の試練が。。。

 

ある大会の初戦、相手は強豪ウィングスさん。

 

ここまで徐々に強くなり子供達も多少自信がついてきたところだったのだが

 

試合は初回からボロボロ。

 

相手の速球に全くついて行けず、三振の山!

守っても簡単に打ち込まれ、逃げて四球を出し、リズムの無くなった守備は乱れ放題。

 

あっという間に試合は終了。

 

結果は1-9のコールド負け。。。

 

もう12月、ここから鍛え直すのは難しい。

正直監督である自分の心も折れかけたが、

 

直後、子供達は

 

「今別でやってる北大阪大会で決勝に残ればもう一度あのチームと試合が出来る!!

こんな負け方をしたのだから、次は絶対にリベンジしてやる!!」

 

って・・・

 

涙が出そうやった。

強くなった!なにくそ!!と思うようになってくれた!

 

負けても下を向かなくていい!

次こそ勝ってやる!

 

またみんなで強くなってやる!

 

そう思っているうちは、本当の負けはない!

 

よし!絶対に決勝に行こう!!

 

そうみんなで誓って、12月を戦い抜いた!

 

準々決勝では春の大会、決勝戦で負けた相手に見事リベンジを果たし、

準決勝ではここまで接戦を繰り広げた地元ライバルチームに6-0と圧倒した!!

 

迎えた決勝戦!

やはり相手はウィングスさんだった!

 

子供達の目は尚一層輝きを放ち、チーム全員が背中から炎が見えるほどに燃えている!

 

実力差が大きくある事は分かっている!

 

でも今のチームワークならいい試合が出来るはず!

 

そして試合は初回から動いた。

初回、ヤマトがタイムリーを放った!そして2点を先制!!

2回にも1点を追加する!

 

「イケる!イケるぞ!!」

 

しかし4回ホームラン2発を喰らいあっさり逆転される。

 

でもベンチの中は声が切れない!

 

「自分の事よりも他人の事をまず考えろ!」

「チームの為に自分が出来る事を一生懸命にやれ!」

 

みんなで勝ちたいから、みんなの為に勝ちたいから、このチームで勝ちたいから

 

絶対勝利する事を信じて戦った!

 

そして6回、なんと3番4番のアベックホームランが飛び出し同点に!!

 

みんなの力が伝わった瞬間だった!!

 

7回裏、最後はアンラッキーなポテンヒットでサヨナラ負け。。。。

 

みんな今までとは違う涙を流した。。。

 

卒部した子供達が最後に口にした言葉、僕たちは弱かったけど

みんながんばった最後の大会でチームの為に!の意味が分かった!

 

悔しかったけど、自信が持てた準優勝!!

最高に価値のある準優勝だった!

 

この経験を忘れないでほしい!

社会に出ても、一人では何にもできない!

 

だから仲間を作れ!仲間を作る為には相手の気持ちに立って考えれる人になれ!

相手の言う事を素直に聞ける人になれ!

仲間たちと失敗も成功も分かち合えるようになれ!

 

それがどういう答えになるのか、もうすでに経験した君たちには分かるはず!

 

これからの人生、大いに羽ばたいてほしい!!

 

大変やったけど、最高に楽しい学年やった!

 

みんな!ありがとう!!

 

そして

 

 

 

卒部おめでとう!!