またヘルパーが来る時間だ。今日はだれが来るんだろう。
あの事業所のヘルパーは気が利かない人が多い。愛想笑いを浮かべてご機嫌をとる
同年代のヘルパーが来るとむかつく。どうせ脳性マヒで可愛そうな一人暮らしの
女にサービスしてあげてるなんて思ってるんだろう。ピンポン。来た来た。どうぞ。
こんにちわ。今日は何を作りますか?ヘルパーには掃除と食事の支度を頼んでいる。
2時間でこんなに作るの?って初めてうちにくるヘルパーは思うだろう。作り方だ
ってこだわりがある。私が教えた調理法でやっと作れるようになったと思うといつ
もヘルパー交代で、また一から教えなければならない。全く・・今日のヘルパーは
おしゃべり好き。ちょっとうっとおしいが私も暇だから調理してるそばで話をする。
なんか顔に吹き出物ができちゃって・・えーまだ若いし肌きれいだから吹き出物と
いうよりニキビじゃないですか?なんてお世辞を言う。同年代じゃない、30近く
なってニキビなんて言う?私が移動するときは脳性マヒの特徴で足が内側に屈曲し
て両足の膝が交差してるような形だから、歩調のバランスが悪くて歩くたびに身体
が左右上下に揺れる。子供の時から他人の奇異の視線は慣れてる。母親はギャンブル
狂いで父親と兄はでていってしまったから、一人暮らしだ。でもインターネットで
世界中とつながれるし、ヘルパーも来るから寂しいなんて思ったことない。しかも
頭の悪いおべっか言うヘルパーをいびるのはすごく楽しい。今日のヘルパーも気に
いらないから変えてくださいって事業所に電話をしよう。
