『生命の値段』と名付く映画や小説も以前からあって重いテーマです。

航空機事故では事故犠牲者に支払われる賠償額がモントリオール条約により12万8821SDR以上なっているそうで2020年ごろ1590万円程度。

日本がこれに加入する2003年より前のワルソー条約では約280万円程。30年前の名古屋空港中華航空機墜落事故もそのぐらいだったと思います。
昔は事故も多かったけと世界はまだ貧しく生命の値段も…

という真面目な話をしたいのでなく
1986年10月下旬、週末の土日を利用して道南でちょっと遊んできた帰り、青森から盛岡まで特急はつかりに乗りました。

今では考えられないですが、国鉄の昼間の特急列車にはほぼ必ず車内販売が乗ってました。

始発青森を出ると、車掌が列車案内をアナウンスします。続いて車内販売から商品の案内アナウンスがあります。お弁当、飲み物、おつまみに続けて、
道内の『北斗』なら「芋を使わず芋の味を出したわかさいも」（北海道は寒すぎてサツマイモが取れずそれでも芋菓子を食べたいと大福豆で拵えた）みたいな簡単な土産物案内も。

このときのはつかりの土産物案内は『銘菓いのち、1500円』でした。

2夜連続夜行でぼんやりした頭に『命は千五百円か』と何故か記憶されました。

このお菓子は、同年の大河ドラマ『いのち』に因んだ商品として売り出されたことはすぐ解りました。
買ってみないからどんな物か知らず、ドラマ便乗商品の常で数年で終わりだろうな、と思ったきり昭和から平成、令和…

つい数年前『いのち』という商品があると聞きました。

地元弘前で長く親しまれ、色んな味のバリエーションがあるとか。

先日地元スーパーに実物があったので1個持ってました。

おお、これか。

包装の上から触ってすぐ解ったのですが
いわるゆ萩の月類似菓子

なるほど間違いのない味。

萩の月類似菓子は全国にあるのですが、
ドラマタイアップでこんなに長く続いていること
バリエーションがレギュラーで5種類もある
特異な発展をしてなお続いている商品です。

あれから青森県に行ったのは一度だけで、弘前の方は行ってなかったから気づかなかったなあ。

すみません、舐めてました。

ちなみにこの『いのち』の値段は1個138円でした。

いのちの値段