臨港線（名古屋港線）は既に実際の運行は終わっているようです。
正式廃止は4月1日予定。

山王信号所以南の路線が無くなっても名の残りそうな施設があります。

（1）のエントリで述べた名古屋駅9番線ですが
中央本線に出入りする貨物列車が上下列車ともこの線を通ります。

EF64-1000重連が牽くタンカー列車

駅の番線の呼び方は乗客と業務用で違い、JRの場合部内では
上本線、下本線、上１線、下中線などと名付けられています。（駅により色々呼び名があり）

本線というのは路線名の〇〇本線ではなく、主に使う線で通過列車はここを使うという線です。

名古屋駅ではこの9番線が臨港本線と名が付いているそうです。

昭和12年の名古屋駅高架化移転以前、名古屋駅南方では山側から中央本線（単線）東海道本線（複線）臨港線（単線）の4線が並んで名古屋駅に入っていました。（直前に関西本線も加わるがここは略）

昭和12年2月1日駅の高架化と共に駅の構内も並べなおされ、山側（今の桜通口側）から東海道本線、中央本線、臨港線と並び変え、今の尾頭橋駅の手前で中央本線が東海道本線の複線を乗り越えていました。
臨港線は単線で中央本線ホームとさらに西の関西本線ホームの間を抜けて駅北方で貨物線に合流する配線になっていました。

昭和37年中央本線を複線化したとき山王信号所と名古屋駅間は臨港線の線路を下り線（名古屋駅向き）に利用して開通したようです。

それからも駅の配線が度々変わりましたが臨港線が駅ホームの間を貫いて南北を通って居たことは変わらず今に至るようです。

中央本線で名古屋駅に近づくとき場内信号機を見ると

いっぱい並んでいますが左から2番目、5灯式の真ん中に赤色が点いているのが臨２場つまり臨港本線第２場内信号機です。
（乗っている列車は11番線に着くため一番「関西」の黄黄2灯に従っています。）

ホーム側から出発信号機を見ると

『東　臨港』（臨港本線から東海道本線へ出発する列車用）
『中　臨港』（臨港本線から中央本線へ出発する列車用）
の二つが9番線に設けられています。

臨港線の本体が無くなっても駅構内の呼称を無理に変える必要はなく、この表示はこれからも続くことでしょう。

名古屋駅周囲の線路（特に貨物線）についてはいろいろ興味深い事実がありますが
解り易い図を書く自信がなく、棚上げのままです。
今回は名古屋港線廃止に際し一部取り上げました。

臨港線のこと(4終)