臨港線を近年知ったと申しました。
変な話ですがちゃんと知る前に利用したことがありました。
（※23:49追記あり）

1992年、ナゴヤ球場にナイターを見に行った時『ナゴヤ球場正門前駅』発着の臨時列車に乗ったのです。

その駅の辺を見に行く機会がありました。
山王駅から東海道新幹線に沿って南へ歩いていくと

おーここが球場だ。
今もファームの試合を開催しているらしい様子を新幹線の車窓から見ることがありますね。

この石垣は中日スタヂアム（昭和23年建設、昭和26年試合中の火災で全焼）時代のもののようです。

更に歩いて新幹線を潜って東側へ出ると

幸運にも、かのレール輸送列車がDE10に牽かれてやって来ました。

新幹線の東側に臨港線があり私がいま潜った築堤を下って山王信号場へ向かう線路です。

こちらも列車を追って北へ（線路を挟んでナコヤ球場の裏手に）向かいますと踏切があります

南側
駅のあった当時ここは踏切でなく、この築堤に仮設ホームがあり球場側からホームに来るための築堤に掘られた通路だったようです。

当日は早く球場に行きたいし帰りは早く帰りたいし、あまり覚えていません

北側

1992年東海道山陽新幹線にのぞみが走り始めました。
アルミ車体の300系は速いという。

乗る機会を探してみたら上り名古屋発最終が22:00と気づき、ナゴヤでナイターを見て東京に帰れそう、と観戦を試みたのでした。

以下、観戦記

ヤクルト	０	０	０	０	１	１	１	０	０		３
中日	１	０	０	０	１	３	１	０	Ｘ		６

【勝投手】山本昌
【セーブ】与田
【負投手】高津
【本塁打】ハウエル（山本昌）パウエル（高津）

　ゲームは山本昌広と高津の先発で18:20開始。
1回裏中日先頭打者パウエルのゴロが三塁手ハウエルの前で跳ね上がり左翼線に転がるツーベース。２番清水のバントで送られて３番立浪のセンター前ヒットで先制点。

　その後４回まで淡々と進んだ。普通試合途中のグラウンド整備は５回裏終了後と９回終了後（延長戦に入った場合）と思っていたが、ここでは３回と６回終了後の２度も丁寧に整備。

　５回表ヤクルト先頭のハウエルが左中間に同点ソロ。しかしその裏中日も二死後パウエルが左越えにソロを応酬。
狭い球場ならではのホームランだが観衆の気分は盛り上がってきた。

　６回表ヤクルトが二死後５番池山の左翼線二塁打、６番ハウエル四球のあと７番橋上のレフト前ヒットで再び同点。
なおも一、二塁で８番桜井の打球は一、二塁間を破ったかと思ったが、なんと一走橋上がこの打球に当たって守備妨害でチェンジ。逆点機を逃した。

　６回裏中日落合、前原、代打宇野がライトへ単打を流し打って１点。種田のレフトへの二塁打で３点リード。

　７回表ヤクルトがエラーがらみで３番古田のタイムリーで１点返せば、裏の中日が新浦（先月末ダイエーから移籍後初の登板）のボークがらみでやはり３番立浪のタイムリーで突き放し森田、与田のリレーで逃げた。

　ハプニングも多く見ていて楽しい試合だったが。名古屋の野球ファンはウエーブが始まると何周もぐるぐる続くし、どっちのチームに点が入っても歓声を上げる印象でした。

（※追記）
さてこの観戦の名古屋駅から行きかえりに乗ったのが観衆輸送用臨時列車。

名古屋駅からナゴヤ球場前への行きの車輌は快速みえ用キハ58、65
帰りは両端キハ82の間にキロ80が3輛挟まった珍編成でした。
特にキロ80に乗ったのはこれが唯一。
その春に特急南紀がキハ85系に替わり定期運用を外れていて大開放でした。

試合が3時間を超え、新幹線に間に合うか心配になってきて、9回は席を離れて出口近くの通路で見ており、21:30与田投手が秦選手をセカンドゴロン討ち取ったのを見て駅へ走りました。
名古屋駅では10分ほどの余裕でのぞみに乗り継げて、無事深夜過ぎに帰宅できました。

当時は既に国鉄が分割民営化されており、臨港線がJＲ貨物の路線。
でこの臨時列車はJR東海の列車。
一般にJR旅客会社が第一種事業者でJR貨物が第二種事業者ですが、この観戦列車に関してその関係が逆になっておりました。

臨港線のこと(3)