近頃は「萌え」市場だとかで、秋葉原がとっても注目を集めています。つくばエクスプレス?なんぞも通ったそうで。僕はたぶん、東京の町に住む予定も秋葉原に行く用事もない(恐らく死ぬまでないと思う)からよく知らないけど。これはフジの「スタメン?」で取り上げられていました。爆笑問題と阿川佐和子アナがやってる番組です。ドラマ「電車男」のヒットも棹差したようです。僕は、このドラマは原作漫画の方を読んでるせいもあって、見ませんでした。イメージが壊れるのを怖れた。わりかしTBSのバラエティに登場しますが、メイド喫茶もそこで紹介された範囲しか知りません。
この、今の『萌えブーム』とやらについては、まぁ今度機会があったらちょっと書いてみないでもないですが、今日はほぼ20年前の僕にとっての秋葉原を書くことにします。
それは、僕が東京の地に降り立ったその日の出来事です。だから19歳でした。右も左も大都会!あぁ、そこは東京です。長崎の清峰高校(当時は北松南高校)のある町、人口約3000人の「郡部」から出てきた僕にとっては、目前の風景、耳に入る雑音、通りに流れるコーヒーの香り(スターバックスもドトールもまだない)と自動車の排気ガスがたまらなく新鮮でした。
その日、僕はある会社(岩本町)で用事を済ませてから内神田のとある場所に行って、そしてまた帰ってくる予定がありました。最初は、国鉄(当時ね)神田駅から人が案内してくれて岩本町のビルに歩いて行きました。で、岩本町からその神田まで戻って、その先の内神田の場所はわかりやすかったんで、一人で行きました。まぁ昼過ぎに行って、夕方4時過ぎ?にまた戻ればすむものでした。
その岩本町に向かう帰り道、僕は方向だけは間違えてない意識がありましたので、ちょっと1本違うルートを通って歩いたのです。見るもの全て珍しく、ふらふらうきうきそぞろ歩きです。
ところが、どうも目的の場所に行ってはいない気がしてきた。時間にして15分程度だった筈なのに、まだつかない。そして、次第に「この道で合ってるのか?」と疑問を持ち始めました。ここに来て僕は記憶を辿り直し、その結果「間違えたぞ!?」と思った。で、間違えないようにと来た道を戻り始めたんだが、その道に全く覚えが無いと来たもんだ。
ん・・・?・・・あ~れぇ?
「俺は今、迷子になった」と自覚しました。
でも、まぁ、4時半頃でしたが、おおむね7時頃に戻れば問題ないような時間の余裕はあったんで、ちゃんと合ってる道を見つけたら15分の距離の事、心配ないよと気楽に考えました。うぇぇぇ!このビルでけぇ!俺の卒業した中学校より高いかも?どんな名所なんだ?なんて驚きつつ。ただのテナントビルなのに。
ふら~りふら~り、わくわくきょろきょろ歩いているうちに、どこか見たような場所に着いた。あぁ、ここじゃん?と思ってその知名を見たらば、「あき・・は・・秋葉原!」と書いてある。それはどうも聞いた地名だ!確か電気街とか何かにあったぞ!「そうか~!ここがその、秋葉原かぁ」と思いましたね。電気はどこに売ってるんだ?いや、でも俺が行きたいのは岩本町だろ?違うなぁと思い、人がわさわさ吸い込まれるその方向に流されてみたら、秋葉原の駅に辿り着いた。
「あ、な~んだ!もう歩くのやめて電車で行った方が早いって」
切符を買おうと路線図を眺めながらはたと思った。「そこに岩本町はない」
俺が見つけらんないだけかとも考えたけど、やっぱりない。
う~む。待てよ?岩本町は・・・確か人が階段を降りていったような・・・じゃぁ地下鉄かぁ。ここからは乗ったところで行けなさそうだな。
結局、電車で帰る方法はあきらめました。
仕方なく、また歩いて岩本町を探すんだが、どうにもこうにもどう行ったらいいのかがわからない。完全なる迷子。前後不覚。
続きは明日。