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地球は青いDX.ver2

熱く語る浦和レッズブログです。サッカー歴も長いので、戦術的な話とか、色んな視点から細かい所まで踏み込みます。

不細工な勝利だったと思う。しかし、この不細工な勝利が今季初勝利であり、昨年の8月、東京戦以来のホームでの勝利、昨年から続くリーグ戦勝ちなし記録を8で終わらせたものとなった。また運もあったとはいえ、リーグ戦の無失点も9試合ぶりで、今季で言えば初めてだ。さらに続けると、監督交代後、最初の試合で勝ち点3、そして就任後、カップ戦を入れたこの2試合でまだ無失点である。

 

この不細工な勝利は浦和にとって、文章にするとこれだけ意味のあるものであった。選手もサポーターも1勝の大変さを知り、1勝でここまでこみ上げるものを感じたことも、とても久しぶりではないだろうか。みんな、埼スタでWE ARE DIAMONDSが歌いたかった。

 

そんな感じの仙台戦、試合の中身を簡単にまとめると、両チーム3バックの戦いとなった。

皮肉なもので、浦和と仙台の立場は1年前とある意味逆転した。1年前は浦和が3バックシステムを使いこなし、渡辺監督率いる仙台に3バックでのピッチの幅の取り方や数的有利の作り方などのレッスンをしてあげたような試合であったが、今となっては、仙台がそのシステムを使いこなし、この1年の間にそれを忘れてしまった浦和は、昨年の仙台のように翻弄された。

 

それでも結果で勝てたのは、浦和のプライドと経験だった。監督を始め、選手もこれ以上ホームで負けるわけにはいかない思いは強かったし、それが今日の不細工な試合にも繋がっていた。また、苦しい時、中を締める、1対1で粘る、最後には近い選手が体を張る、高校の部活サッカーでも何でも同じことなのだが、こういった基本の部分をやれば、そう簡単にやられない、それをACLで経験した。

 

今の浦和には何もなくなってしまった。3バックの攻撃サッカーを思い出すのも簡単ではないだろう。でも去年のACLもそうだった。去年の決勝トーナメントでは、堀監督の下、攻撃の部分は何もなくなってしまっていた。それでも、何もなくなっても基本に立ち返れば、やられない試合ができる。仙台戦はまさにそんな感じだったと思う。

 

しかし、誰になるか分からない監督が来る5月の中断期間まで、連戦は続く。こんな気持ちMAXで90分やる試合は精神的にも肉体的にも続かないだろう。勝ち点3を取ることはとても大変だ。GWには強豪相手との試合も続く。だからこそ、大槻監督には申し訳ないが、出来る限りのあるべき形を作ってもらいたい。苦しいが、それが浦和が生き残るための、中断期間、次の政権へ繋ぐ最良の道なのだ。

 

大槻暫定監督のようなタイプは、浦和の歴史においても珍しい。堀監督のような静かなタイプではないし、同じ熱血漢でもミシャのような戦術家タイプではなく、ゼリコのような感情が先に出るタイプでもない、フィンケのような哲学チックな感じもない。ギドもゲルトもオジェックもオフトも、思い返せば、これまでの浦和の監督がみんな味が濃すぎただけで、私は大槻さんのようなタイプは典型的な日本人監督だと思っている。熱いと言っても感情むき出しではなく、ここでやらなければ、男ではないという秘めた感じの熱さ、しかしそれであって戦術面、組織面、規律を重んじ、指示には熱が入る。今治の岡田さんとかもこの部類だと思う。

 

ただ、既述のように、浦和にはわりといないタイプの方なので、暫定が終わった後もユースに戻すのか、コーチにするのか、外部に流出してはいけない人材だ。浦和は選手は外部から入れてくるが、フロントや監督は内部で回しているばかりなので、風通しも良くないし、人材不足だ。本来はトップこそ、世間を知り、世界を知り、他を知り、浦和を外から見てきた人材が必要であり、それが出来ないうちは、永遠に浦和が変わることはない。

 

最後に余談だが、浦和は新監督が来るまでは3バックで行った方が良いと思う。浦和が3バックが合っているとか、ミシャの時で上手くいった、とかそんな意味では全くない。もし次の監督が4バックが得意であれば、4バックをやればいいとさえ思っている。しかし、今は違う。浦和のサッカーが次の中断期間までは、どうしても付け焼刃感を拭えないからだ。仙台戦を見てもお分かりだろうが、3バックという名の5バック、5-2-3(5-2-1-2)であった。4バックと違い、中央の守備を分厚く出来る。浦和はサイドが弱く、中盤を絡めた守備の連動が堀監督時代にはどうしても出来なかった。

 

そして、堀監督がミシャから引き継いで、最初の数試合、勝っていた時、実は同じように守備時は5バックで、常に中央の守備で1枚余る形を作れていた。4バックにすると、サイドの守備と中盤の連動が出来ていないと、どうしても薄い。つまり、4バックはそれなりの監督が、しっかりと練習を行い、ディシプリンが取れていないと難しいということだ。ある意味、上級者向きだと思う。浦和が暫定監督で、時間もない中でやるのは難しい。

 

5月まではとにかく、内容よりも勝ち点を1でも多く稼ぐことが重要なのだ。