2011年5月24日
赤外線天文衛星「あかり」の電力が低下していることがわかりました。
バッテリの蓄積量の低下が原因だそうです。
要求寿命の1年を過ぎ、目標寿命3年を超え、
5年目を迎えた矢先の出来事でした。
2006年 2月22日
打ち上げから約16か月間。
観測機器内の液体ヘリウムを使いきるまで行われたサーベイ観測。
地球から見える夜空の星、97%の領域を観測しました。
24年ぶりに観測された赤外線での全天観測は
多くの天文学的な発見と、観測技術の可能性を証明しました。
「あかり」は
2003年に、宇宙科学研究所がJAXAに統合した後、2006年2月22日に生まれた人工衛星です。
つまり、打ち上げられた順番で言えば「はやぶさ」の後輩。
いつしか「おばあちゃん衛星」と、親しみ(?)を込めて呼ばれるようになった ご長寿衛星です。
残された機器での観測は継続され、
とうとう今年。
その人生に終わりが訪れました。
6月17日。
JAXAは、あかりの科学的観測を終了し
停派に向けての運用に移ったことを発表しました。
今後は、宇宙塵(スペースデブリ)になる前に
大気圏突入による就航も考えているとのことです。
「あかり」は星を見るために 生まれてきた人工衛星(機械)です。
何千、何万光年先の星の生い立ちを、生き死にを見続け
時には小惑星を探したり、新しい星(塵)を探したり・・・
私たちがどんなに長生きしても
たどり着くことのない星の姿を映しだすことが、「あかり」のお仕事でした。
もう、「あかり」が二度と、この星たちを観ることはないでしょう。
でも
暗く閉ざされていた世界の先にある、本当の星の姿を私たちに教えてくれました。
世界中から寄せられる声に答えてきました。
「あかり」の功績は、きっと大きな成果となったはずです。
2011年11月25日。
赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F)は、運用を終了しました。
静かに眠りについた「あかり」
そんな「あかり」にも、後継機が生まれようとしています。
「あかり」の後継機「スピカ」
まだ、「提案」の状態ですが
きっと実現すれば 「あかり」に負けないくらい、頑張ってくれるかもしれません。
決して目には見えないけれど
万丈の一生を送った星のように
「あかり」も たくさんの想いを抱えながら
最後は 流れ星になって地球へ還っていくんですね。
お疲れ様です・・・あかり。
天文衛星を取り上げるのは、「すざく」以来かな?
日本で、星や太陽系を観測する「人工衛星」は 昔からたくさんあったんですね。
全然、知らなかった(汗)
人工衛星の構造がどうとか、単位が、計算が・・・って考えても難しいだけなので
「あかり」の撮影した写真はきれいなだなぁ・・・
と感じてくれる人がいれば、OKとします(笑)
「こんな人工衛星があるんですよ~。」「へぇ~」って程度で///
ただ、海外からも評価が高いのだから・・・知らないのはもったいないですよね。
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