頻繁に、ウエイトレスの子が、笑顔でテーブルにやってくる。
料理の感想を聞いてきたり、満足しているかを聞いてくる。

アメリカはチップ文化だ。
彼女たち、ウエイトレスは「チップ」で生計をたてている。

お店から払われる給料は、場所にもよるが、時給100円程度だ。
本給は、チップで稼ぐのである。

ウデの良いウエイトレスやウエイターになると、
お店から、テーブルを買い取っているツワモノもいる。
そして、上客をつかんで、最高のサービスを提供し、
安定したチップで生活していくのだ。

だいたいチップは、15%から20%が目安だ。
顧客と10万円のディナーをしたとしよう。
そうすると、2万円のチップが必要になる。

ホテルでは、ハウスキーピングはもちろん、ベルボーイにもチップが必要だし、
タクシーでも、もちろんチップが必要だ。

アメリカにいくと、見る見るうちに、チップで財布が軽くなっていく。



2時間ほど、食事を楽しみ、
温まった体で、レストランの外に出る。

すっきりとした、 ひんやりとした空気が心地よい。


白い息をはきながら、
耳当てを買ってよかったなと、ほろ酔い気分で思いながら
静かな湖畔の道を歩き、ホテルへ向かった。